１３.顔合わせ ページ15
部屋の前で、小さく深呼吸をする。
そして覚悟を決めると、自動ドアが開いた部屋の中へと入った。
中を見渡せば、自分を含めて１２人が居座っており、彼らは私の姿に驚きを見せていた。
女子が居るなんて、思わなかったのだろう。
全員男の人だけど、ここに居る人達がこれから共同生活をするルームメイトだろうか。
「Aちゃん！」
『！吉良君、潔君』
「良かった、御影さんも同じ部屋なんだ」
声を掛けて来たのは、吉良君と潔君だった。
潔君はとてもホッとした様に、表情を緩めている。
良かった、知っている人が２人も居てくれて。
少し心細い気もしていたから、顔見知りの人が居てくれた方が安心する。
そんな私達の会話を聞いていたのか、坊主の青年が興奮気味に近付いて来た。
「ちょ、女の子が何で居んの！？て言うか、２人とはどんな関係！？俺、五十嵐栗夢！！名前教えてよ！！」
『……御影A』
「Aちゃんかーっ！！よろしく、仲良くしようぜ！！」
私の手を握って、ブンブンと振り回す五十嵐君。
何だか押しが強い気がして、思わず後退ってしまう。
今までこんな風に話し掛けられた事が無いから、どう対応して良いのか分からない。
困った様に眉を下げていると、後ろから現れた屈強な身体を持つオレンジ髪の男性が、五十嵐君の腕を力強く掴んだ。
「おい、離してやれ。困ってるだろ」
ギリッと握り締める力が思ったよりも強かったのか、五十嵐君は慌てて私の手を離した。
痛々しそうに手を押さえながら、文句を言う五十嵐君を男の人は無視している。
その姿に微かに呆気に取られたが、助けられた事は事実なので、御礼はしないと。
『ありがとう、えっと……』
名前が分からず、少し言い淀んだ私に彼はボソリと呟く。
「……國神錬介」
『國神君、ありがとう』
改めて名前を言いながら御礼を告げると、國神君は『ああ』と告げて部屋の端っこの方へ行ってしまう。
口数は少ない人の様だが、私を助けれてくれたり、さりげなく名前を教えてくれたりして、優しい人なのだろう。
「御影さん、大丈夫？」
『うん、平気』
少し気遣う様に顔を覗き込んで来た潔君の言葉に頷くと、『良かった』と呟いて笑ってくれた。
やっぱり潔君も優しい人だ。
そんな事を思っていると、部屋の中にあったモニターに突如、絵心さんの姿が映し出された。
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Banri - アイズさん» コメントありがとうございます！少しゆっくりになるかもしれませんが、更新頑張ります！これからもよろしくお願いします！ (1月26日 11時) (
レス) id: 4def71807c (このIDを非表示/違反報告)
アイズ(プロフ) - 更新待ってます！ (1月26日 7時) (レス) id: f7fb020bf2 (このIDを非表示/違反報告)
Banri - コメントありがとうございます！そんな風に言って頂けて、とても嬉しいです！更新頑張りますね、これからもよろしくお願いします！ (1月21日 11時) (レス) id: 4def71807c (このIDを非表示/違反報告)
MaO(プロフ) - 一気読みするほど、とても良かったです！続きを楽しみに待っています！応援しています！ (1月21日 10時) (レス) id: 96e9700f7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Banri | 作成日時：2024年1月16日 18時
