179、このまま寝るの? ページ32
テーブルの上にビールの空き缶が数本並んだ頃。
「そろそろ…寝る?」
川島の言葉にドキッとした。
「あ、うん、そうだね!」
や、ヤバイ。今完全に声が裏返った。
こんなんじゃ緊張してるってバレバレじゃん!って思った矢先。
「どうする? 栗原どっちのベッド使う?」
右左のベッドを指さす川島に、「…え?」小さく声が漏れた。
「窓側の方がいい?」
「…え、どっちでも…」
「そ?じゃあ俺こっち使ってもいい?」
そう言った川島が、窓側のベッドに大の字に寝転んだ。
「あ〜、気持ちいい」
……え?
え?え?え?
頭の中で疑問符が飛び交う私を、身体を起こした川島が私を見た。
「あのさ、栗原」
「な、何!?」
「栗原って、真っ暗でも眠れる?」
「え? あ、うん!」
「じゃあ電気消すね。おやすみ」
川島はそう言って、部屋の電気をパチンと消した。
……え。
…………あれれ?
暗闇の中で考えた。
何これ。
……もしかして、私またやらかした…?
川島は全然そんなつもりなかったのに、私だけ期待してた!?
わ〜、バカみたいじゃん私!!
なに必死になって身体洗っちゃってんのよ!って。
なにえっちな事ばっかり考えて緊張してんのよ!って。
あまりの恥ずかしさにベッドに飛び込んで枕に顔を埋めたら。
ベッド脇のライトがパチン、とついた。
「…な〜んて」
聞こえた声に目を向けると
オレンジ色のぼやけた光の向こうで、片肘をついて私を見てる川島と目が合った。
「このまま、寝るわけないじゃん。
…てか、眠れるわけない」
「…川島?」
「栗原、こっち来て」
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ユチコ(プロフ) - おにぎり侍さん» 最初から読んでくださりありがとうございます!中学生の出会いから始まった二人の関係が今後どのようになっていくのかも楽しんで貰えるように頑張りますね! (2018年8月19日 17時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
ユチコ(プロフ) - 絵蓮(エレン)さん» コメントありがとうございます!最初から読んでくださってるなんて嬉しいです〜( ;∀;)もっとキュンキュンをお届けできるように頑張りますね! (2018年8月19日 17時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
おにぎり侍(プロフ) - 1から読みました!中学から大人になるまで…最高です! (2018年8月19日 12時) (レス) id: 3b05885be4 (このIDを非表示/違反報告)
絵蓮(エレン)(プロフ) - 続編おめでとうございます!1の時からずっと見させてもらって、キュンキュンしてます!← 更新頑張って下さい! (2018年8月18日 22時) (レス) id: 75d02ce64f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユチコ | 作成日時:2018年8月18日 18時