検索窓
今日:4 hit、昨日:3 hit、合計:31,097 hit

109、助けてくれた ページ11

みんなの視線がその声の主へと集まる。


そしてすくっと立ち上がったその人がずんずん私の方へと歩いて来て、アキラくんをドン、と突き飛ばした。



「なんなのあんた!」

叫んだのは、なっちだった。


「ふざけないでよ!!Aはアンタごときに落ちる子じゃないから!勝手に触るな!!」

仁王立ちするなっちをみんなが呆然と見た。



そして数秒後。
わっ、と歓声が上がった。


「なっち、カッコ良すぎるわ〜!」

「やべ、今鳥肌立った!」


更に盛り上がる人たち。
突き飛ばされたアキラくんも、なぜか楽しそうに友達にからかわれている。


そんな周りの人たちを気にすることなく、私を座らせ隣に腰を下ろしたなっち。

なんか…シュンとしてる?



「ごめん、今日はハズレだわ。嫌な思いさせてホントごめんね?」

「ううん、助けてくれてありがとう」

「本当に勘弁して欲しい。これでAがもう二度と合コン行かないとか言い出したら、あたしあの男マジ許さないから」

そう言ってなっちがギロッとアキラくんを睨んだ。


「ぷっ。なによそれ」

あぁ。それが心配で助けてくれたのねって思いながら。
なっちが自分のことのように怒ってくれたことがとても嬉しかった。



それから暫くすると初の合コンはお開きになり。
外の気持ちいい風にあたっていると、決まり悪そうにアキラくんが近寄って来た。



「さっきはごめんね。ふざけすぎたね俺」

そう言って両手を合わせる彼からは、悪意は何も感じなかった。


根っから嫌な人なんて、そうそういないものなのかもしれない。

110、迷惑をかけたくなくて→←108、軽いノリ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (30 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
24人がお気に入り
設定タグ:オリジナル , 恋愛 , 青春   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ユチコ(プロフ) - なしなぎさ( =^ω^)さん» コメント&ニヤニヤありがとうございます笑 大好きと言ってもらえて嬉しいです( ;∀;)更新頑張ります☆これからもよろしくお願いします^^ (2018年8月6日 19時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
なしなぎさ( =^ω^)(プロフ) - これ見ていつもにやにやしてます…←変態wこのお話大好きです!更新いつも楽しみにしてます!これからも頑張ってください! (2018年8月5日 17時) (レス) id: 807497c1ec (このIDを非表示/違反報告)
ユチコ(プロフ) - れもねーるさん» コメントありがとうございます!最初から見てくださってありがとうございます(T_T)出来る限り更新頑張りますのでこれからもよろしくお願いします☆ (2018年8月1日 12時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
ユチコ(プロフ) - 亜夢さん» コメントありがとうございます!最初から見てくださっているのですね( ;∀;)嬉しすぎます(T_T)亜夢さんもお体にお気をつけて!応援ありがとうございます!頑張りますね☆ (2018年8月1日 12時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
れもねーる - 最初から見てます!これからも更新頑張って下さい! (2018年8月1日 10時) (レス) id: 34bb338129 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ユチコ | 作成日時:2018年7月30日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。