75、私の誕生日 ページ25
「A!誕生日おめでとう!!」
17歳になった朝。
学校に着き靴を履き替えたところで、頭上からキラキラと折り紙が舞い降りた。
「びっくりした〜!え、すごい。準備までしてくれたの?」
「あたりまえでしょ〜」笑った茜が「ハイ、プレゼント」と小さな箱をくれた。
「美香と私から」
「わー、ありがとう!開けてもいい?」
頷く茜と美香を見ながら箱を開けると、中から緑の石のついたクローバーのネックレスが出て来た。
「可愛い〜!めちゃくちゃ可愛い!!早速つけてもいい?」
「もちろん。あ、やっぱり似合う!これにして正解だったね、茜」
「うん。似合ってるすごく」
なんだかんだ毎年私の誕生日を祝ってくれる二人の友人がいる私は、間違いなく幸せ者だ。
「今日は?涼くんと会うんでしょ?」
舞い散った折り紙を急いでかき集めた後、教室に向かいながら美香が目を輝かせた。
「うん。学校帰り涼くんの家に行く予定」
「家に行くの!?あらぁ…それは楽しみだねぇ」
そう言ってニヤニヤと笑った美香。
「ちょっと…っ、変な想像しないでよ」
「変な想像ってなに?いやらしいわねAさん」
「や、違うからねっ!?」
「Aが違うって言ったって涼くんは…ねぇ」
「だから本当に違うんだってば…っ!!」
廊下でぎゃあぎゃあ言い合う私と美香を「まあまあ」茜が宥めた。
「どっちにしても。楽しい誕生日になるといいね」
そう言ってニコッと笑ってくれた茜に、「…うん」小さく頷いた。
ほんとそういうんじゃないのに美香ってば。
懇談期間で涼くんの方が学校早く終わるから「ならケーキ買って待ってるからおいで」って言ってくれただけなのに。
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ユチコ(プロフ) - Blueheartさん» コメントありがとうございます!嬉しい〜( ;∀;)更新頑張ります〜☆ (2018年7月29日 16時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - 更新頑張ってください! (2018年7月26日 18時) (レス) id: d757884bbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユチコ | 作成日時:2018年7月16日 12時