85、いつもの昼休み ページ35
「え？誰から電話来たって？」
お昼休み。
茜と美香が箸を止めて顔を上げた。
「…川島から」
「はぁ!? なにそれ!?なんだって電話来たの!?」
ぐいっと身を乗り出して来た美香に思わず少し身体を引いた。
「……わかんない」
「わかんない!?」
「あ、でも誕生日は憶えててくれた」
「いやいや、今さら電話してきて誕生日おめでとうって!?｣
呆れたように美香が鼻で笑う。
「でも川島、最後に何か言おうとしてたみたいなんだけど、結局そのまま切れちゃって…」
「なにそれ！！ますます意味わかんない！！」
まるでムンクの叫びのように両頬に手を置く美香には申し訳ないけど、私もうまく説明できない。
だって、私が、わかってない。
どうして電話してきたのか。
川島が何を言おうとしていたのか。
私が理解してないのに、説明なんて出来るはずもなくて…。
そんな私と美香のやり取りを黙って聞いていた茜が
「…それはそうと」
静かに口を開いた。
「A、昨日涼くんの家に行ったんでしょ？」
「あーそうだそうだ。どうだった？いいもん貰った？」
茜の言葉で思い出したように美香が言った。
「あ〜…、うん。
お祝い…してもらったよ」
私の些細な言葉の抑揚に気付いたふたりが顔を見合わせた。
「ちょっと！なに、その顔！
A、さてはなにかあったね!?｣
さっきまで眉間にしわを寄せていた美香の顔が、パッと明るくなった。
やだな。
私ってそんなにわかり易いのかな…。
「白状しなって！なんかあったでしょう!?」
さっきとは違う温度で詰め寄ってくる美香に
素直にコクン、と頷いた。
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ユチコ(プロフ) - Blueheartさん» コメントありがとうございます！嬉しい〜( ;∀;)更新頑張ります〜☆ (2018年7月29日 16時) (
レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - 更新頑張ってください！ (2018年7月26日 18時) (レス) id: d757884bbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユチコ | 作成日時：2018年7月16日 12時
