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83、彼女じゃない!? ページ33

一瞬何を聞かれたのかわからなかった。

突然ぶっ込まれた言葉に

「……あ」

先日、偶然川島を見かけた時のことを思い出した。


……見てたんだ。
やっぱりあの時、気付いてたんだ…!!


『もしもし…?』

「あ、なに?」

『……彼氏?』


確かめるようにもう一度聞いて来た川島に


「…うん」

小さな小さな声で答えた。



『…そっか。やっぱそうなんだ』

受話器から聞こえてくる川島の声も、私と同じくらい小さい。


……なんでだろう。

どうしてそんなこと聞くんだろう。
どうしてそんな声を出すんだろう。

聞きたいけど聞けなくて。

だけど、ドクドクと痛いくらいに打ち鳴らす胸が苦しくて。




「そうだ!」

私はわざとらしいくらい明るい声で川島に話を振った。




「川島は?彼女とうまくいってるの?」

『……彼女?』

「ほら、半年くらい前かな?彼女出来たって言ってたじゃんっ!」


自分でも変な笑い方!って思ったけど。
その瞬間、電話の向こうから川島が小さく息を吐く音が聞こえた。


『…それ彼女じゃないから』

「…………」



…………は???



「え?彼女じゃないの?え?付き合ってたんだよね?」

『彼女じゃない。付き合ってもないし』


…………は???


「ウソだ!だって彼女出来たって言ったじゃん」

『言ってないって!あれは…、周りが勝手に騒いでて知らないうちに噂になってて』

「だって、毎日家まで送ってるって…」

『…周りが送れってうるさいから一回だけ送っただけだし』


な、な、なにそれ……っ!
ホントに彼女じゃなかったってこと…!?
川島が夢中になってるんじゃなかったの!?


混乱してる頭が更に混乱する。

だけど、そんな私の事なんかお構いなしに


『……そんなことより』

川島が言葉を続けた。


『今日…もしかして彼氏と一緒だった……?』

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設定タグ:オリジナル , 恋愛 , 青春   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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ユチコ(プロフ) - Blueheartさん» コメントありがとうございます!嬉しい〜( ;∀;)更新頑張ります〜☆ (2018年7月29日 16時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - 更新頑張ってください! (2018年7月26日 18時) (レス) id: d757884bbd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユチコ | 作成日時:2018年7月16日 12時

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