余談（新しい方） (ページ33)

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「…なんか、こうやってゆっくり二人で居るのも久しぶりだな」

「そうやね…最近必要最低限のことしか話してなかった気もするしね」

「お互い仕事も忙しいしな」

「…こうやって見てると、駿太も優奈も大きくなったね」

「な。こうやって俺らの知らないところで成長して、あっという間に大人になるんだろうな」

人と人の巡り逢いってどうなるか分からない。
輪廻転生やらなんやら複雑な過程を経て、私は由香のような大切な友達、最愛の夫、天使のような我が子、頼れる知人の真島くん、そして濱家くんと出会った。

そのことは紛れもない事実で多分私が生まれるずっと前から決まっていた運命。

「隼人…愛してるよ」

「ふははっ。急だな。…何か俺に都合悪いことでもしたの？」

「さぁ？」

「…不倫とか？」

「…どうでしょう？」

「怖っ！…まぁ、俺もAのことは愛してるよ」

たまにはこんな幸せで甘い夜もいいじゃないか。

濱家くんとのことにもケジメをつけ、真島くんの優しさに触れた今、またここからもっと夫のことを愛せるような気がした。

＿＿＿＿これが私、夏木Aの余談。