I am…【1】

買い物 ページ37

大貴side






あの事件があった歌番組の生放送は、途中から緊急ニュースに変わり放送されていたらしい。



山田のことはメンバー以外誰も知る事のないまま、
そして犯人の動機も不明なまま終わりを迎えた。






Hey!Say!JUMPが披露する際に起きた出来事の為数々のニュース番組に俺たちの名前が使われたが、
心配の声が上がるばかりで悪い様にはならなかった。






…一先ずそれは良かったんだけど。





現場に居合わせた俺の心情としては、

驚きや悲しみ、怒りなど様々な感情が入り混じって複雑になっていた。






山田の通り魔の事もそうだし、


山田…コマンダーに対してもだ。





本人はいつも通りケロッとしているが、
こちらとしてはあんな光景2度と見たくないというのが本音。






コマンダーは強かった。

同じ人間と思えないくらい強かった。





だけど、不安になった。


今回は怪我もなく無事だったけど…、
いつか……それこそコマンダーが未来に帰った時。


怪我でもしたら…、そう考えると何だかもどかしい気持ちで一杯だった。









.









コマ「ね、大ちゃん」

大「……」

コマ「大ちゃん？」

大「…ん？ああ、何？」




色々と考えていたら、隣に座っていた山田に話しかけられた事に気づくのが遅れた。






山田から連絡が来たのは今朝。




みんな集まって欲しいと言われた為、
全員の仕事が終わる夜中に集合となった。



俺はオフだった為早めに山田ん家に来たんだけど。






コマ「俺、買い物行きたい」

大「買い物？」

コマ「コンビニじゃなくて、でっかいスーパー」




今まで山田は近場のコンビニまで1人で行った事があるが、
それ以外はほぼ行った事が無かった。



単純に物欲がないらしい。


お店に行くよりかは、道端に生えている花だとか、日光浴をするとか。
そういう事に興味があるらしい。




そんな山田からのお誘い。



何が欲しいのか分からないが、車で連れて行くことにした。

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