希 望 Part18 ページ46
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私とローは、無言で、ひたすらその瞬間を待っていた。
...鳥かごが消える瞬間を。
きっと私たちだけじゃない。
この国にいる人全員だ。
国民たちも、この国に居合わせた海軍も、
海賊たちも。
全員がルフィーに想いを託し、待ち望んでいた。
...その瞬間は、突如やってきた。
ドンっ！！とすごい音とともに、
何かが私たちのいる3段目の花畑の中に
飛んできた。
それはさっきまでの瓦礫とは全然違う。
もっと大きいもの。
私たちは恐る恐るその大きいものが
落ちてきた場所へと近寄った。
見てみるとー、
｢...!!｣
そこにはー、
ドフラミンゴが倒れていた。
ロー｢麦わら屋！！｣
ローが何かに気づき叫んだ。
ローの見てる視線の先には、
ルフィーもまたドフラミンゴのように
この３段目へと落下してきていた。
ロー｢room
...シャンブルズ｣
ローは咄嗟に1本の向日葵とルフィーを交換する。
ルフィーは落ちる衝撃を受けずに、
静かに3段目へと着いた。
ルフィー｢しっしっし...
トラ男、ありがとな。助かった。｣
ロー｢麦わら屋...!! お前...!!｣
ローが何かを言おうとしたが、
ルフィーはもう向日葵の中で
気持ちよさそうに寝ていた。
私とローは空を見上げた。
そこにはー、
青空が広がっていた。
綺麗な綺麗な青空。
この青空を遮る糸なんて...
もう少しも残っていなかった。
それは、ドフラミンゴの支配が終わったことー、
私たちの自由を、示していた。
｢｢｢やったぁー！！！！！｣｣｣
下から、沢山の国民たちの喜びの声が聞こえた。
｢ついに... ついに終わったんだ。｣
私はポロポロと涙を流した。
今までの1年間を思い出す。
突如島に現れ、大好きな街が炎に包まれた
あの惨劇。
そしてドフラミンゴという悪魔のおもちゃとなり、
思うがまま操られる地獄の日々。
もう一生死ぬまでこのままだと思ってた。
ローにも忘れられて。
ずっとドフラミンゴの側で生きていくしかないと
思ってたー。
｢うっ..うぅっ......｣
自由だ。私はもう、自由なんだー！！！！！
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作者名：紫 音 | 作成日時：2020年5月17日 1時
