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序 ページ1
「ねえ、お願い待って! お願いだから別れるなんて言わないで……」
「……最後までうるさい女だなあ!」
泥で制服の裾が汚れるのも構わず涙を流しながら膝をつく女。泥だらけの手で自分の服にしがみつく女を男は冷やかな目で睨んだ。
「お前みたいなブスでつまらない女には、もう飽き飽きしてたんだよ。離れろっ!」
男は吐き出すように告げ、女の肩を蹴って去って行った。
男の背中を呆然と見送ると、女は顔を覆って、ただ泣き続けた。
憎い。彼が憎い。彼を奪ったあの女が憎い。
──殺してやりたい。
「絶対に、許さない……!」
そんな言葉とは裏腹に、女は痛ましい姿で弱々しく泣いているばかりだった。
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作者名:ユラリオ | 作成日時:2019年8月21日 10時