溺れる少女助けよ青年 (ページ11) - 小説

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幸せな時間？ページ11

白い部屋。

眠っているはずの女性の瞼から一粒涙が零れ落ちた。

包帯を巻いた男性はそれをハンカチで拭った。

「ごめんね。」

悲痛な面持ちで女性に語りかける。

そっと頭を撫で、瞼にキスを落とした。

「早く起きて。」

「私を責めて。」

「私を許して(赦さないで)。」

願う様に語りかける。

しっかりと女性の手を握って目を瞑った男性。

願わくば、彼女に逢えますように。

女性の手に雫が落ちた。

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作者名：くろす | 作成日時：2023年8月31日 16時