検索窓
今日:5 hit、昨日:2 hit、合計:160 hit

ページ2

「A。」

『わ!こんにちは!』

水槽で泳ぐ魚を眺めていた。

いつの間にか隣に立っていた彼。

「これはヒシダイだね。」

『詳しいですねぇ〜。』

私からすれば魚は全部一緒に見える。

見ただけで分かるなんて、彼は随分と博識だなあ。

「花に花言葉があるように、宝石にも宝石言葉があるのは知ってるかい?」

『はい!有名なのは薔薇の"貴方を愛しています"ですよね!』

「ふふ、そうそう。」

彼は私の頭を撫でる。

「じゃあ魚言葉は知ってるかい?」

首を傾げた。

『魚言葉……ですか?』

「うん。と云っても存在を知っているだけで、詳しくは知らないのだよ。」

「ごめんね。」と眉を下げる彼。

首を振って水槽を見る。

薄暗い照明に照らされ、遊々と泳ぐ魚たち。

私に近づいては逃げて行く。

気が付けば彼は居なかった。

1時間も経っていないのに。

寂しいと云う感情が、酷く胸に残った。

・→←幸せな時間



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 6.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:くろす | 作成日時:2023年8月31日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。