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不死川実弥
「……おいA、これはなんだァ」
しまった、見つかってしまった。
朝の移動教室の授業で隣の席の男の子から貰った手紙。
わたしの帰り支度を待つ実弥が暇つぶしのように机の上に置いてあったノートをパラパラ眺めたことによってその手紙は正体を現した。
"Aちゃんへ"
そう書かれた封筒を手に取った実弥は中身を取り出す。
「ちょちょちょ！ちょっと待って！」
「これ、俺の気持ちだから」って渡されたその手紙はどう考えてもラブレター。
中身を見られるのは彼にも悪い気がするし、なんてったって貰った当の本人、まだ読んでない。
「どうせ断るからいいだろうが」実弥はそう言って綺麗にたたまれた紙を開く。
相変わらずの口の悪さと目つきの悪さ。弟の玄弥君にうつらないかとても心配。
でも口の悪さと目つきの悪さとは裏腹、意外と嫉妬深くて独占欲が強くて可愛い。
実弥「"いきなり手紙なんてごめんね。びっくりさせちゃったかな"
あぁ？謝るくらいなら手紙なんて書くんじゃねぇ」
いきなり朗読し、勝手に添削をはじめる彼。
実弥「"いつも笑顔が素敵だな、と思って
こっそり見てます。気遣いができて優しいAちゃんがとても好きです。"
俺なんてAが「唐揚げぇ」って寝言言ってニヤニヤしてる顔だって見てる」
「いやなんの張合い、ていうかわたしそんな寝言言ってたの……」
実弥「あとはすぐ怒るし優しくはねェなァ」
「いやすぐ怒るのは実弥、わたしは優しい」
実弥「この前胸触っただけでキレやがっただろうが！」
「それは実弥が悪い！家と言えど、玄弥君もリビングにいたでしょ！」
そう、この前家にお邪魔した時に玄弥君もいるのに実弥は肩に腕を回してそのまま触る、という教育に悪いことをしたのだ。案の定玄弥君は真赤になってて、って今はそんなことはどうだっていい。
まず目の前の「"必ず幸せにするので、僕の隣にいてください"だァ？」とおでこに血管を浮かせた彼をどうにかするのが先だ。
「何書いてあっても断るんだから落ち着いてって！」
実弥「こんな上っ面のAしか知らねぇやつが俺の女を好きになる資格はねぇし知る資格もねェ」
「きっとわたしも実弥の彼女しか向いてないし、実弥もわたしの彼氏しかできないよ」
そう言うと彼はフッと笑って「よくわかってんじゃねぇか」と頭をガシガシ撫でた。
実弥「おら、帰るぞ」
.
学園NO.1ケンカップル
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奏音 - 貴方は神ですか?(訳:本当に最高です｡ありがとうございます) (2019年10月27日 1時) (
レス) id: 9c3c6c7419 (このIDを非表示/違反報告)
あいななせ(プロフ) - 心さん» ご指摘、感想ありがとうございます！修正致しました！全く気づかなかったので感謝です●┓'' (2019年10月7日 0時) (レス) id: 9cd7ba9641 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - 宇髄さんの髄が違います(コソッ とっても面白いです！更新頑張ってください！ (2019年10月6日 20時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
humi - こういう感じのお話大好きです!続き待ってます! (2019年9月30日 23時) (レス) id: fd2cbcf8f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいななせ | 作成日時：2019年9月30日 3時
