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そして数日後、アリーナでのリハーサルの日がやってきた。
「うっわ、広い、、、」
こんな広いところを満席にしてコンサートをやっているだなんて、改めてRe:valeは素晴らしいと思った。
「Aくん、やっほー!!」
「どわっ?!?!?!ももももももももも百さん?!」
百さんが飛びついてきたので、つい変な声が出てきてしまった。
「こらこら、Aくんが困ってるでしょ。」
呆れ顔で僕達をみる千さん。
、、、Re:valeが目の前にいることにも、慣れてきちゃったな。
いやいやいやもちろん心臓はやばいんだけど!!!
友達みたいな感覚になってきてしまっている。
だめだ、所詮僕はファンの1人にしかすぎない。
兄さんと仲がよくて、顔見知り程度、それだけのことだ。
僕が1人で考えていると、その様子をじーっと、千さんが見ていた。
「ねえねえ!!
俺、Aくんのピアノ初めてみるな〜!
てか、初めて合わせるよね!!
うわ〜緊張する!!!!」
いや、ものすごいプレッシャーなのは僕なんだけど。
Re:valeのスケジュールが忙しすぎて、1回も合わせることができなかった。
「大丈夫だよ、Aくんなら。」
と言って、千さんは安心させるように僕の肩に手を置く。
「はっ、はい、」
震える声で返事をし、ピアノの方へ向かう。
本当に広いんだな、このアリーナは。
こんな広いところで、大勢の前で、僕は弾けるのだろうか。
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作者名:ゆ に | 作成日時:2017年9月2日 20時