31話［どなり声］ ページ34
貴方side
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『今さらいくら周りに騒ぎ立てられようが、同情されようが。
俺はきっとなんにも思いやしねぇよ。
周りから向けられる視線も、悲しいのも全部一ヶ月で慣れた。』
一ヶ月間一生分泣いて、悔やんで。
それでも生きなきゃいけなかった。
妹の分まで…俺は。
『笑わなきゃいけねぇんだよ、三月。
妹の死さえ笑い飛ばせなきゃ、俺はこの先一生笑えなくなっちまう。』
笑うことで生きてきた。
辛くてもどんな時も笑ってきた。
『どんなに伸ばしても届かなかった手で、俺は妹の夢を掴む。』
同情なんて出来ないくらいに、俺に依存させればいい。
「別に、俺らの前では強がらなくていいんじゃねぇの？」
ポンッと頭の感じる重さ。
『子供じゃないっつの。』
ハハッと乾いた笑みをこぼすと、喉がツンと痛くなる感覚。
『っ遅かった。届かなかった。目の前にいたのにっ。
なんでっ、なんでアイツなんだよっ！とうの運転手はかすり傷しかねぇってのにっ！！
もっ…なんでっ…。』
止まらない。
涙が。
言葉が。
『アイツの声もっ、笑顔も！俺はもう見ることすら出来ねぇのにっ！
羨ましいっ！！陸がっ！環がっ！三月達がっ！』
大人げない。自分でも分かる。
陸や九条 天だって望んだ結果なはずがない。
環だって妹に会いたいに決まってる。
三月達もいろいろ抱えるものはあるだろう。
『っ悪い。忘れろ。』
取り乱した…と一言言って立ち上がる。
ここまで話すつもりなど無かったのだ。
「おい待てって！」
『っ離せよっ！んだよまだなんかあるのかよ大和っ！
ここにいたらまた傷つけるような事言っちまう！
分かるんだよ自分でも！とまらねぇんだ！
情けねぇっ、自分がコントロール出来ねぇんだよ…。
頼む…離せ大和っ。』
「……大丈夫だって。そんな事でAを嫌いになる奴はいない。」
『違う。そうじゃないんだよ。
俺は…、こんな自分が大っ嫌いなんだよ！！』
お前らにこんな事言って困らせてる自分が。
情けない。
『俺はっ、お前らみたいにいいやつじゃあない。
妹じゃなくて他の人間が死ねばいいと思った。
葬式で泣くことさえ出来なかった。
皆皆死んじまえばいいと思った。
俺がアイツの変わりに死ねば…。』
よかった、と続けようとした。
ヒリヒリと痛む頬。
「馬鹿ですか貴方は！！」
響く一織のどなり声。
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しーちゃん(プロフ) - 咲夜架さん» ありがとうございます！本当嬉しい限りで…！お互い頑張りましょうね！ (2017年3月20日 22時) (
レス) id: 2262265ad5 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜架(プロフ) - しーちゃんさん» ありがとうございます！作者さん、白雨の探偵も書かれていらっしゃったんですね！そちらの作品もお気に入りでしたので驚きました！！どちらの作品もとても面白いです！！これからも応援しています！！ (2017年3月20日 22時) (レス) id: 3417dbbffc (このIDを非表示/違反報告)
しーちゃん(プロフ) - 咲夜架さん» ありがとうございます！とても励みになりました(*^^*)咲夜架さんも頑張って下さい！ (2017年3月20日 20時) (レス) id: 2262265ad5 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜架(プロフ) - しーちゃんさん» レスありがとうございます。全話読みました！すごい、ドS主人公たまりません…！もっとドS見たいです！番外編の更新も楽しみにしてます！ (2017年3月20日 20時) (レス) id: 3417dbbffc (このIDを非表示/違反報告)
しーちゃん(プロフ) - 咲夜架さん» そんな細かいところまで見ていただいてありがとうございます！すいません！スペルミスですね…。すぐ修正させていただきます！ご指摘のコメント、感謝します(*^^*)番外編もよろしくおねがいします！ (2017年3月20日 19時) (レス) id: 2262265ad5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏色ポニテ
| 作成日時：2016年8月20日 8時
