1話 ［スカウト］ ページ3
見ない顔だな…と。
ただ少しそう思っただけ。
『ご注文はお決まりでしょうか？』
俺がそう聞くと、フワフワの髪を揺らした女の子がこれとこれ、とメニューを指差す。
「お父さんは？」
「そうだねぇ、これを貰おうかな。」
親子揃って仲良くお茶の時間か、なんて微笑ましく思いながら、かしこまりましたと厨房に入った。
生憎この喫茶店は俺一人で営業しているため、接客、調理と、全て俺一人で行わなければならない。
まぁ、人目につきにくいようなところに店があるため客も少なく、俺一人で十分なのだが。
だから久しぶりの常連客以外のお客さんに、少し浮かれていたのかもしれない。
暫くして頼まれたものを持っていくと、ありがとう、といかにも優しそうなお父さんと呼ばれた男の人に礼を言われる。
『いえ。』
そう言って俺は自分の定位置へ戻ろうとすると、ガシッと腕を捕まれる。
「まっ、待ってください！！」
俺の腕をつかんだ犯人、ユルフワ女子を見ると、何やら必死の表情で俺に話しかけてきた。
『どうしましたか？何か店に至らぬ点でも…「いえっ！違うんです！」……。』
一体なんだろうかと頭を働かせる。
まさかの逆ナン？いやでも親の前ではやらないだろう。
「その方でいいのかい？」
ユルフワ父は少し真剣な表情でユルフワ女子を見る。
「はいっ！！」
何だろう。面白いくらいに話が分からないの。
『あのぉ…。』
俺が渋々声を発すると、彼女ははっとしたように俺から手を離し、勢いよくごめんなさいと謝る。
にしてもこの謝るときの角度、何故か妙にプロのオーラを感じる。
みたところまだ未成年だが、もしかしたら苦労人なのかもしれない。
「取り乱してしまってすいませんッ！」
そして彼女が取り出したのは四角い紙切れ。
つまりは名刺と言うものだった。
それを快く受け取り、書いてある文字を読み上げる。
『小鳥遊…事務所？』
頭にハテナを浮かべながら口にすると、満面の笑みではいっ！！と頷かれる。
「あのっ、貴方！！
アイドルっ、やりませんか！！？？」
ポカーンと口を開ける俺。
そう、この時。
四日前の俺は今までにないくらいアホ面をしていたことだろう。
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しーちゃん(プロフ) - 咲夜架さん» ありがとうございます！本当嬉しい限りで…！お互い頑張りましょうね！ (2017年3月20日 22時) (
レス) id: 2262265ad5 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜架(プロフ) - しーちゃんさん» ありがとうございます！作者さん、白雨の探偵も書かれていらっしゃったんですね！そちらの作品もお気に入りでしたので驚きました！！どちらの作品もとても面白いです！！これからも応援しています！！ (2017年3月20日 22時) (レス) id: 3417dbbffc (このIDを非表示/違反報告)
しーちゃん(プロフ) - 咲夜架さん» ありがとうございます！とても励みになりました(*^^*)咲夜架さんも頑張って下さい！ (2017年3月20日 20時) (レス) id: 2262265ad5 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜架(プロフ) - しーちゃんさん» レスありがとうございます。全話読みました！すごい、ドS主人公たまりません…！もっとドS見たいです！番外編の更新も楽しみにしてます！ (2017年3月20日 20時) (レス) id: 3417dbbffc (このIDを非表示/違反報告)
しーちゃん(プロフ) - 咲夜架さん» そんな細かいところまで見ていただいてありがとうございます！すいません！スペルミスですね…。すぐ修正させていただきます！ご指摘のコメント、感謝します(*^^*)番外編もよろしくおねがいします！ (2017年3月20日 19時) (レス) id: 2262265ad5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏色ポニテ
| 作成日時：2016年8月20日 8時
