11話［デビュー］ ページ13
No side
「アハハッ！！」
客の笑いがその空間にこだました。
でも客を笑顔にしてるのは、ベテランの芸人でも、バラエティ番組になれているタレントでもない。
いきなり現れた謎のソロアイドルなのだ。
芸能界は厳しい世界だよ？、と司会のミスター下岡が言うと、彼、Aは爽やかな笑顔でこう答えた。
『俺は俺を否定する人間を認めさせて、屈辱的な表情にするのが好きなんです。』
と。
普通ならここでもうこの青年はテレビに映ることなどないだろう。
だが生憎、彼は顔が整っている上に自分の魅せ方もトークもうまい。
アイドルなのにというギャップから、彼の性格はマイナスになるどころかプラスになったのだ。
しかも面白いのは、彼は自分が変わった人間……サディストだと気付いてないところだ。
普通に話している限りは礼儀のある常識人だが、見え隠れする変わった部分に、周りの人間は惹かれていく。
「では歌って頂きましょう！」
ミスター下岡の合図で、Aはステージに立つ。
忘れてはいけない。彼はアイドルとしてデビューするためにこの場にいるのだ。
先程の爽やかな笑顔とはうらはらに、ニィと口角をあげるA。
『俺から目ぇはなしたら許さねぇ。』
その言葉と共に音楽が鳴り出す。
Aは人が変わったように歌い、踊る。
観客も、後にこの番組を見る視聴者も、目をはなすことなどできないだろう。
何せ売れっ子アイドルでもそれが出来なかったのだから。
Aを見ている人間は、強引にAの世界に引き込まれる。
その力強い動きに圧倒され、他の事を考えることすら許されない。
まるで俺の事だけ考えてろと言わんばかりの彼の瞳。
彼を見て顔を赤らめるものや、目を見開くもの。
だが紛れもなく、彼の存在は世間に認識され、そして人々を驚かせたのだった。
それと同時に、彼の謎が暴かれるのはそう遠い未来ではないのだろう。
まぁ何はともあれ。
彼、開城 Aの名は、デビューと同時に芸能界に知れわたったのは言うまでもなかった。
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しーちゃん(プロフ) - 咲夜架さん» ありがとうございます！本当嬉しい限りで…！お互い頑張りましょうね！ (2017年3月20日 22時) (
レス) id: 2262265ad5 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜架(プロフ) - しーちゃんさん» ありがとうございます！作者さん、白雨の探偵も書かれていらっしゃったんですね！そちらの作品もお気に入りでしたので驚きました！！どちらの作品もとても面白いです！！これからも応援しています！！ (2017年3月20日 22時) (レス) id: 3417dbbffc (このIDを非表示/違反報告)
しーちゃん(プロフ) - 咲夜架さん» ありがとうございます！とても励みになりました(*^^*)咲夜架さんも頑張って下さい！ (2017年3月20日 20時) (レス) id: 2262265ad5 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜架(プロフ) - しーちゃんさん» レスありがとうございます。全話読みました！すごい、ドS主人公たまりません…！もっとドS見たいです！番外編の更新も楽しみにしてます！ (2017年3月20日 20時) (レス) id: 3417dbbffc (このIDを非表示/違反報告)
しーちゃん(プロフ) - 咲夜架さん» そんな細かいところまで見ていただいてありがとうございます！すいません！スペルミスですね…。すぐ修正させていただきます！ご指摘のコメント、感謝します(*^^*)番外編もよろしくおねがいします！ (2017年3月20日 19時) (レス) id: 2262265ad5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏色ポニテ
| 作成日時：2016年8月20日 8時
