【アイナナ】紡の兄は小鳥遊事務所に就職します (ページ3)

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小鳥遊事務所２ページ3

社長室を出た俺は、適当な所に座ってファイルの暗記を始めた。

ファイルの中身は、メンバーのプロフィールと顔写真。

仕事内容と今までの活動記録。

読んでいくと、彼らがどれだけ頑張ってきたのかがよく分かる内容だった。

大学のレポートを読んでいるより全然楽しいな。

「・・ｯ・・ん」

だいたいは頭に入ったけど、やっぱり直接会ってみないと分かんないことってあるよな。

「・・ｯ・・くん！！」

どんな人達なのかな？

あれ？この二階堂大和って人俺より歳上だ。

この和泉三月って奴は俺と同い年だし。年齢層広いな～。

「Aくん！！」

「え？」

耳元で名前を呼ばれ俺はファイルから顔を上げる。

すると、万里さんが困ったように笑いながら「着いてきて貰えますか？」と言って歩き出した。

俺はファイルを閉じ、慌ててその後を追う。

ーーーーーーー・ーーーーーーー

「あの・・・ここは？」

「ここは皆のレッスン室です！皆、もう中に居るので挨拶して下さい！」

「了解しました！」

((ｺﾝｺﾝｺﾝ

「お邪魔しま～す！」

浮き立つ気持ちのまま中へと入ると、準備体操をする男の姿と久しぶりに見る紡の姿があった。

俺は紡に近づきポンポンと肩を叩く。

「よ！」

「お、お兄ちゃん？！」

振り返った紡が目を丸くして俺を見上げる。

「ちょっと見ない間に綺麗になったな～！」

「え？！な、何言ってるの////って言うか、どうして此処に？」

「照れてる姿も可愛いな～！えっとな～今日から此処で働くことになったんだよ」

「此処で？！」

驚く紡の頭を撫でながら、俺は親父との話を説明する。

「そうだったんだ！それじゃ～これから一緒に働くんだね！」

「そう言うことだな。紡、宜しくな？」

「うん！じゃー皆にも紹介しないと！」

紡はバラバラになって準備運動をする男達をこちらに呼び集めた。

ファイル内容を暗記してるから、それぞれの名前と顔は一致するけど、生で見ると皆本当にイケメンばっかりだな～。

「この人は？」

赤髪の青年が俺を見ながら首を傾げる。

「今日から此処で働くことになった私の兄です！」

「初めまして！紡の兄の小鳥遊Aです！年齢は21歳！与えられた業務は、メンバーの送迎と警護、後はマネージャーの助手です！宜しく～！」

ヒラヒラと手を振ると、ジャージ姿のメンバーは目を点にして俺を黙って見つめた。