【アイナナ】紡の兄は小鳥遊事務所に就職します (ページ11)

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一日の終わりページ11

MEZZO"以外のメンバーを送ってから数時間後、疲れ果てた二人を迎えに行き、俺の一日目の仕事が終了した。

「やっと終わった～」

「お疲れ、A！」

元気ハツラツ『和泉三月』が珈琲を片手に声をかけてくれた。

「スタジオと寮の往復だったもんな！」

「ホントに。此処までキツイとは思わなかった」

「運転って以外に疲れるんだな！」

やっぱり同い歳と話すと気が楽だわ～。
俺より若い奴だと話す内容に困るし、歳上だと気を遣うし、同い歳が一番いい。

「まぁ、珈琲でも飲んでのんびりしろよ！」

「そうしたいのは山々だけど、そろそろ帰んねーとさ～」

「え？もう帰んの？」

「おん。明日も朝早いし、帰って寝ないと確実に遅刻する」

俺の言葉に三月は「子供かよ」と言いながら吹き出す。
すると、廊下で慌ただしい足音が聞こえてきて俺達は顔を見合わせた。

そして、バタンッと大きな音をたてて開いた扉には凄い形相の『四葉環』が立っていた。

「どうした環？」

「俺の！俺の王様プリンがヤマさんに食われた！！」

「王様プリンくらいいいだろ～」

「よくねー！俺が楽しみにとってたやつなのに！」

涙目になりながら必死に訴える四葉くんと、その怒りを沈めようとする大人達。
俺は珈琲を飲みながら、その姿を遠くから観戦させて貰うことにした。

てか、IDOLiSH7って本当に仲良いんだな～
俺は、誰かと２４時間仲良く過ごした事なんてなかったな～。何かしら喧嘩になったりするし････
コイツらを見てると何だか変な気分になるな････

「四葉くん、王様プリンだっけ？俺、買ってくるよ」

「え？！」

「A、環に気遣わなくていいって！」

「いやいや。丁度コンビニ行こうと思ってたし、ついでに買ってくるよ！幾つ買ってくればいい？」

「じゃ～5個」

「りょーかい！それじゃ～行ってきまーす！」

目の前に置いておいたスマホと財布を持って、俺は寮を出た。
星が輝く空を見上げながら「明日も晴天か～」なんて呟いていると、後ろから誰かが走ってくる音が聞こえ振り返る、

「四葉くん？」

「二人に一緒に行ってこいって言われた。」

四葉くんって案外素直なんだな～。

「マジか～！wなら、一緒に行く？おまけで王様プリンもう一個多く買ってやるから！」

「マジ？！行く行く！」

そして俺は、四葉くんと並んでコンビニへと向かった。