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流星｢まって、A、キスシーンすんの？｣
｢…え…、うん。｣
流星｢誰と？｣
｢…中村さん。｣
流星｢…………聞いてないけど｣
｢言ってないからね…？｣
.
頭を抱えたまましばらく動かなくなってしまった流星。
…なんだろう。何考えてるんだろう。
表情からは全く流星の気持ちが読み取れない。
沈黙に耐えられなくなって声をかけようとした刹那、
ガバッ、と強く抱きしめられて身動きがとれなくなる。
.
.
｢……りゅー…せ…？｣
流星｢…あー…もうまじでどうにかなりそう…。｣
｢…えっ…！｣
流星｢……Aのせいで死にそう。｣
｢…え、ねえ、やだ、死なないで。｣
流星｢………じゃあ、しばらくこのまま大人しくしてて。｣
.
そう言ったっきり流星は何も喋らなくて、
抱きしめる時はいつも優しくしてくれるのに、
今日は力加減バカのまんまで、ちょっと苦しい。
私の首筋に顔を埋めていて、
時折、唇の柔らかい感触が触れてくすぐったい。
.
.
｢…ね……、ちょっと…、もうそろそろ苦しい…｣
流星｢…俺の方が100億倍苦しい。｣
｢…はぁ…？…意味…わかんないし…。｣
流星｢…まだ分かんなくていい。｣
｢…ケチ。｣
流星｢…うるせ。｣
.
やっと解放してくれたけど、
流星はまだご機嫌ナナメのまんま。
今日は中村さんも流星もなんだか様子が変で、
心臓に悪い1日だった…。
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作者名：紙兎
| 作成日時：2020年4月15日 22時
