. ページ23
***
Side R
｢じゃあ今日はAに構わなくていいよ？
私は全然平気だってことを見せつけてあげよう。｣
流星｢…いいけど、なんのために。笑｣
.
どうやら俺に構ってちゃんと言われたのが
気に食わなかったらしい。
突然始まった構わなくていいから宣言に、
いつまでもつかな〜…、と思ってしまう俺。
まあいいや。
今日は台本覚えようと思ってたから、
ゆっくり読ませて貰いますか。
.
流星｢…じゃあ、俺、向こうの部屋借りるね。
台本読みたいから。｣
｢えっ…｣
流星｢ん？｣
｢あ、いやなんでもない。どーぞどーぞ、ごゆっくり！
私は一人でテレビでも見てます。｣
.
今明らかに、何も部屋まで移動しなくてもって顔してた。
…やばい、ちょっと楽しいかも。
なんだろうこのドS心が刺激される感じ。
今日は何がなんでもAから言ってくるまでは
絶対に構わないことにしよう。
そう心に誓って、リビングから移動した。
.
.
それから約1時間が経過。
予想に反してAは特に動き無し。
おかげで(とか言ったら怒りそうだけど)
台本読みも結構進んだ。
1回休憩しようとリビングにお茶を取りに行くと、
ドアを開けた瞬間にｸﾙっと振り返ったAと目が合った。
.
｢…台本終わった…！？｣
流星｢ん？まだ。1回飲み物取りに来ただけー。｣
｢…お腹減ってない？｣
流星｢まだ減ってないかな。｣
｢…あ、私がコーヒーいれてあげよっか！｣
流星｢大丈夫、自分でいれるから。
Aは自分の好きなことしてな。｣
.
彼女からの問いかけを全て軽くあしらうと、
あからさまに、ｼｭﾝ…、と落ち込んでしまうA。
ちょっと可哀想だな〜…と思いつつも
言い出したのはこいつだしな。
俺はAの頭を軽く撫でて、また部屋に戻った。
***
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1369人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「女優」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紙兎
| 作成日時：2020年4月15日 22時
