ねえ、臣 2

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時間は…流れる

あれからお見舞いにくるのは

隆くんだけになった









もう来ないでと言ったのは私だ

彼を見ると苦しくなるから、これでいい、これでいいんだ









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なのに

なのにどうして

会ってないのに彼のことを考える？

なんで苦しい？









本当に…本当に私と臣くんは

仲が良かっただけの関係だった…？

私が失くした記憶は…なに？









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相変わらず外は雨でザーーーーーーッと

音を立てながら

今日も降る









ベッド飽きたなあ

私はベッドから起きて下に行く

大っきい病院









受付にはたくさんの人がいて

みんな

大切な人のためにきてる








そんなことを思いながら

少し人が減った廊下を歩く









「 わっ… 」

「 大丈夫！？」

「 …隆くん、どうして… 」

隆二「 病室入ったらいないからさ〜もう俺びっくりしたよ〜 」

「 ごめん笑 ベッド飽きちゃって 」









隆二「 ねえAちゃん 」

「 ん？ 」

隆二「 臣…臣ね、あいつまた風邪なんだよ 笑 」

「 …また？ 」





隆二「 ああ…っと…風邪引いたんだ 」

「 …そう 」

隆二「 あいつね…風邪のときずっと、Aどうしてるかなって、体調大丈夫かなって、ずっと言ってんの笑 」

「 …なん… 」









ほら

また

苦しくなる









「 〜〜〜〜っ……っ…… 」

隆二「 Aちゃん…？おい、おいAちゃん！！ 」









ズキズキズキズキ

ズキズキズキズキ









隆二「 先生…先生呼ばなきゃ… 」

「 大丈夫…大丈夫だから… 」









なんで？

なんでかなあ

なんで涙が溢れるのかなあ









なんで来ないでなんて言ったのに

私を心配してるの…？








私にとって…

思い出せない

思い出せないの

何かが邪魔をしてる









もう1人の私が思い出させないの？

思い出したい

なんか

大事なこと…忘れてる気がする

とても…大切なこと

でも私には…

何もできない。









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