なにわの掟2ー5

バチが当たんねん！4 ページ24

佐野side


佐野『ひくっひくっ〜うぅぅ"〜』


大倉『ごめんごめん笑つい最後力入ってもうた笑』


佐野『ひどいっすですよぉ、、』


大倉『ほら、さっさとパンツあげぇ笑時間なくなるで？』


佐野『……おにやぁっ』



僕に泣いたてる暇なんてないのは事実。すぐに涙を拭いてドラムに向き合う



大倉『そこちゃう。逆。手先まで神経を集中しい』



スパルタだけど自分が感じてきたことを惜しみなくアドバイスしてくれる大倉くんに感謝しかない



大倉『はい、そこアカン』


佐野『すみません！！』


ヒュッ バヂィィィィィィィィン"！！！


佐野『くぅ〜あっ"！！続きお願いします！！』



２回同じミスは許してくれへんくて。もう腫れぼったいお尻にまたバチを喰らう


大倉『はい、アカン〜』


ヒュッ バヂィィィィィィィィン"！！！



佐野『うぅ""くぅっ！！』



大倉『はい、続き。次同じとこミスったらズボン没収な？』



佐野『ひぃ！！！頑張ります！！！』



大倉『ええ感じやな。よし次のステップいくで』



蓄積する痛みと引き換えにどんどんよくなっているのが自分でも嫌でも分かる。涙を必死に堪えて懸命にドラムに向き合った



大倉『一旦休憩しようか』


佐野『いや！大丈夫です！！！』


大倉『大丈夫ですちゃうわ笑俺が疲れたの笑』


佐野『あぁ"！！すみません！！』




そう言って休憩中も色んな話聞かせてもろて貴重な時間を過ごさせていただいた。お尻冷やしながらな？




大倉『気をつけて帰り？着いたら連絡ちょーだい？』


佐野『はい！ありがとうございます！！』


大倉『痛いと思うけどちゃんと座って帰れよ笑』


佐野『な！ちょ、、大倉くんっはいっ』




それからまた教えてもらって気づいたら遅い時間に。僕が悪いのに快くタクシーを用意して支払いまでしてくれた




大倉『ほな、次舞台でみるの楽しみにしてるな〜お疲れ様〜』


佐野『はい！！！お疲れ様です！！』


大倉『あ、これあげる』


佐野『えぇ！？あぁ！！ちょっと！！』





走り去ろうとする開いたタクシーの窓に放り込まれたのは大倉くんの名前が入ってる"ドラムスティック"だった




佐野『ほんまにかっこええな。僕ももっともっと頑張らなきゃ』



これが俺の大切な時間と宝物のお話です。この日からドラム褒められることが増えてほんまに大倉くんに僕は頭が上がらんのです

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