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紡ぐ34 ページ37

「シアンだ…」



藍沢先生が毒物を判明させて素早い処置が開始された。


吐物を浴びた冴島さんとシアンを飲んだ秋本さんは

未だに目を覚まさない。



「A、いつからいたの?」


『ちょっと前から…。お姉ちゃん、大丈夫?』



パーカーを羽織って詰所に戻ると目の前の椅子に

Aが座っていて、私の姿を見ると

酸素ボンベを片手に近寄って来た。



「誰から聞いたの?」


『なにも聞いてない…。窓から見えただけ』


「そっか。ほら、私は大丈夫だから部屋戻ろう?」


『冴島さんは?運ばれたでしょ?

私、冴島さんに会っちゃダメ?』


「…、ちょっと待ってて」



泣きそうな顔をしているAを

その場に残してICUに向かう。



「藤川先生。

Aがね、さっきの様子を見ていたらしくて

冴島さんに会いたいって言うのよ」


「そっか…。Aちゃん、ショック受けないか?」


「受けると思う。あの子、冴島さんのこと

好きだから」


「でも、知らないよりも知りたい、か。

似てるよ。はるかとAちゃんも」



白石とはるかの性格が混ざって良かったよ。


これが緋山とはるかだったらもっと怖かったよ。


いつものように軽口を叩く藤川先生に少し安心して

Aの元に戻り手を繋いで一緒に冴島さんの元へ向かう。



「よ、Aちゃん」


『藤川先生…』


「泣くなよー。俺が泣かしたみたいじゃん!」



Aは笑顔の藤川先生が辛いのか

ポロポロと涙をこぼしている。



「A、ほら」



繋いでいた手を離すとゆっくりと

冴島さんの方へ向かって行く。

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まお(プロフ) - ゆんさん» コメントありがとうございます(^^)待ってました、のお言葉すごく嬉しいです。頑張ります。 (2018年9月30日 8時) (レス) id: a4581f7272 (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - なーなさん» コメントありがとうございます(^^)なんとか絞り出したので今後訂正するかもしれませんが、、、。また、いらして下さい。 (2018年9月30日 8時) (レス) id: a4581f7272 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - まってました!更新頑張ってくださいね^ - ^ (2018年9月30日 1時) (レス) id: d0b35e2f73 (このIDを非表示/違反報告)
なーな(プロフ) - 続きが気になります!頑張ってください! (2018年9月30日 0時) (レス) id: a9b248562d (このIDを非表示/違反報告)
なーな(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2018年9月12日 0時) (レス) id: a9b248562d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まお | 作成日時:2018年7月30日 0時

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