ツインレイ【SA】

第４２話 ページ44

《Aside》


胸が苦しい

麻衣さんは悪くないのに

俺は

ヒドい言葉で

彼女を傷つけた





S「それでいいんだ。こうしなきゃ駄目だったんだ」

A「うん・・」

S「飯でも行くか？」

A「食欲ない・・」

S「何だよ、せっかくここまで着いてきたのに。この辺の店屋なんて何も知らねぇよ」


・・そっか


A「うち来る？なんか作るよ」

S「じゃ、そうさせてもらうか」


しょーちゃんちとは

比べモノにならない

1Rのアパート



A「どうぞ。適当に座ってて」

S「お邪魔します」


鶏肉あるから

からあげでいっか



A「しょーちゃん、からあげでいー？」

S「あぁ、何でもいい」


鶏肉揚げて

適当に葉っぱをちぎって

ワカメを乗せたサラダ

大根のおみそ汁



A「さ、どうぞ」

S「すげぇ・・本当に何でも作れるんだな」

A「いやいや、これは手抜き料理だよ。ビール飲む？」

S「おぅ、サンキュー」


しょーちゃんは

気持ちいいくらい

たくさん食べてくれて


S「ご馳走様。マジで美味かった」

A「よかった」

S「麻衣の事、本当に悪かったな」

A「しょーちゃんが謝るコトじゃないよ」

S「でも、俺の妹じゃなかったら」

A「まぁね(笑)俺、うらやましかったのかも」

S「え？」

A「しょーちゃんの妹ですってハッキリ言える麻衣さんが。だから、必要以上に近づいちゃったのかな」

S「雅紀」

A「なに子供みたいなコト言ってんだろうね(笑)もう、充分おっさんなのに。兄弟って言ってもそんなに仲良しこよしする年じゃないよね」


俺達には空白の時間がある

３０年も

会えなかった

ホントは

その空白を

埋めたい

忘れたい



S「なぁ、雅紀。お前、引越した方がいいんじゃないか？」

A「え？」

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