５ツ葉のおもちゃ箱 ７

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《Sside》


とりあえず22時過ぎから、カフェの駐車場で待ってみた

すると、一人の男性が店から出てきた

バイトの松本くんだった



窓を開けると


M「あ・・」


俺に気付いて困った顔をした


M「あの、営業時間は終わりなので、こちらに駐車されると困ります」

S「イヤ、俺は雅紀に話があって」

M「規則なので」

S「じゃあ、向かいのコンビニで待ってるって伝えてくれる？」

M「お客様とはプライベートで仲良くしない事って言われてるので」

S「俺は客じゃない」

M「でも、友達でも無いんですよね？」


・・っ



M「ニノも詳しくは教えてくれないし、相葉くんはあなたの名前を出すとスゴく悲しそうな顔をする。ニノが言うにはあなたは‘クズ’だって。この世で一番相葉くんを傷付ける最低な男だって。それなら・・俺も会わせる訳にはいかないんですよ」


間違いじゃないから、否定出来ない


S「でも俺は、もう一度、話がしたい」

M「それはアンタのエゴだろ？相手を傷付けてまでする事？・・アンタをヒーローだって笑顔で話してた相葉くんを、これ以上悲しませないで下さい」


そう言うと、松本くんは戻っていった


俺はしばらくコンビニで待っていたけど、あいつが来る事は無かった



S「俺のエゴ、か」


それはわかってる

その通りだ


でも、失ってから気付く物もある



諦めたら全てが終わってしまう


小さい頃から英才教育を受けていた

上手く出来なくて怒られて心が折れた時、婆やが教えてくれた事


失敗したら、やり直せばいい

そうやって俺はここまで来たんだ

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