５ツ葉のおもちゃ箱 ７

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《Sside》


苛々が治らなくて、酒を飲んだ

そして、そのままリビングで寝落ちした

朝起きたら、完全に体調を崩していた


更に苛々が倍増する失態だった


喉も痛くて、飯を食う気にもならない

寝不足を言い訳にして、少し仮眠する事にした



講堂に、人の出入りの音が多くなって目が覚めると

俺の肩にはブランケットらしき物がかかっていた

そして机には何かの入ったビニール袋

‘よかったらどうぞ まりな’

そんな女の文字


まりなって・・誰だ


周りを見回すと、一人の女がこっちを見て手を振っていた


あいつだ

親に作ってもらった弁当を、さも自分が作った様に言った女


中身を見ると、栄養ドリンクと、ゼリー飲料、そしてチョコレート


・・っ


怠い身体を起こして、そいつの所に行く


S「これ、お前？」

「うん。翔くんが、具合悪そうだったから」

S「このブランケットも？」

「うん」

S「これ、どこのブランケット？」

「え？」

S「こんな色合いの、女は使わないだろ」

「あ、の。それは・・」

S「誰に頼まれた？」


なかなか言おうとしない

ムカついて凄んでみると


「ご、ごめんなさい！言わないでって言われたから！」

S「誰？」


・・わかってるけど、な


「・・相葉くん」


栄養ドリンクは前に俺が渡した物だし、ゼリー飲料のメーカーも味も、このアーモンドチョコだって


・・俺が高校の時に、良く食べてた物、だ


ブランケットに書かれてる‘タケダ’って文字

雅紀が気に入られてる教授の、だ

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