Flowers ４【SA】

ー１５５ー ページ22

《Sside》


突然扉が開いたと思ったら、雅紀が現れた

大きな箱を台車に乗せて


箱が前に運ばれると、中には沢山の薔薇が入っていた




・・この薔薇は


時間が迫ってたから、そのまま一気に撮影をして、無事に撮影は終わった




S「・・雅紀」

A「あ・・ごめんね、花、遅くなっちゃって」

S「いや、それは大丈夫だけど、この薔薇・・」



ミヤビ、だよな






A「うん、ミヤビ。うちに咲いてるの、全部持ってきちゃった」

S「え？そんな事して大丈夫なのか？」

A「・・さすがに寂しいから、少し枝分けしてもらおうかと思ってるけど・・。これからはうちの畑の何十倍もの植物を管理しなきゃいけないから」

S「え？」

A「俺に・・任せてくれるんだよね？オーナー？」


雅紀が俺の顔を見る

その顔には緊張が見える



S「やって、くれるのか？」

A「自信はないけど・・愛情だけなら、誰にも負けない。だから、誰も雇わないで」

S「・・ありがとう」

A「お礼を言わなきゃいけないのは、俺のほうだから・・。あそこを、守ってくれて、ありがとう」

S「全然ど素人のオーナーで、不安だろうけど」

A「ううん。しょーちゃんでよかった。しょーちゃんがいなかったら、あそこを守るコトはできなかったんだから」

S「また、春に、あそこを案内してくれるの、楽しみにしてる」

A「うん。楽しみにしてて」


どうして、急に、雅紀がそんな事を言い出したのか、わからないけど

オーナーとの約束を守る事が出来て良かった


きっと、あそこの花たちも、また元気を取り戻すだろう

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