姫と6人の狼 (ページ19)

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side 優吾

ジェシー「こない…ね。」

廊下を見てきたジェシーが暗い表情を見せる。

彼女はやっぱり来ないのだろうか。

確かにここに来るのは色々背負うことになる。

荷が重いのも確か。

でも、俺らにとっては唯一見えた希望の光。

だから徹底的に調べて、脅しまでして手にいれようとしたんだ。

詳しいことはわからなかったけど、彼女だって俺らが必要だなんて、良く考えすぎかな。

樹「迷惑って、思われたんだ。」

突然切り出した樹。

樹「俺らといるのが。でも、そりゃそうか…。なんてね。笑」

悲しそうな顔すんなって。

慰めたいけど、そんな気力ないしなぁ。

ついに大我が。

大我「来ないなら、その方がいいのかもしれない。あいつも今頃学校を出たさ。…、校長に連絡してくる。」

そう言って部屋を出ようと席を立つ。

そんな大我を呼び止めたのは…、北斗。

北斗「待てよ。」

全員訝しげに顔をあげる。

北斗「あいつは来るよ。絶対に。」

すると聞こえる廊下かからの足音。

皆が注目するなか、開け放たれた扉の向こうにいたのは…。

紛れもない、彼女だった。