姫と6人の狼 (ページ16)

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「ちょっと、待ってるもらえますか？」

そう言って、生徒会室から出させてもらった。

帰り際に京本先輩がこう付け加える。

大我「OKなら帰りにまたここによって。どうしても嫌なら、退学になるしかない。それなら帰って二度と学校に来なくていいから。」

二度と学校に来なくていい、か…。

もともと、そんなに積極性があったわけじゃない。

また、違う学校を探すかな…。

北斗「迷ってんな。」

後ろから投げかけられた言葉。

「松村…さん。」

相変わらず乱れたままの制服姿でこっちに歩いて来る。

北斗「俺はあんたが生徒会に入るってことに反対してるわけじゃない。お前のことを思って言ってんだよ。」

…？

北斗「生徒会に入ると、俺らの裏も知らなきゃなんなくなる。そうなると困るのはあんただ。」

さらに続ける。

北斗「あんたにはそれを受け入れる覚悟がない。やめとけ。高校なら、他にもあるだろ。」

そう言ってすぐ行ってしまった。

瞳に映った寂しげな光が気になる。

まただ。

貴方達は何を抱えているの…？

そして、思う。

もし…。もし、私が生徒会に入るのが、その寂しさと関係があるのなら。

貴方達の裏を知れば、私にも居場所ができるのなら。

貴方達に賭けてみてもいいのかも知れない。