高嶺の花なんかじゃない２【BTS】 (ページ9)

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「あみちゃーん入るよー」

それからナムジュンさんはお風呂から上がると私の部屋に来てくれるようになった。
その日あったことを話したり、昔の下積み時代の話を聞かせてくれたり、私も話したり。
ドキドキとはまた違う、本当に安らぎの時間を作ってくれて私のメンタルもいくらか改善された。

寝るときは一緒に布団に入って私をぎゅっと抱きしめてくれる。
子供を寝かしつけるみたいに背中をトントンしてくれて、温もりに包まれると気づいたら朝を迎える。
まあその時にはもうナムジュンさんはいないんだけど。

今日も髪が濡れたまま私の部屋に入ってきたナムジュンさん。

『乾かさないと風邪引きますよ』

「じゃ乾かして」

いつもはどちらかと言えば甘えさせてくれるタイプのナムジュンさんが珍しい。
今日は疲れたのかな、って思って私が髪の毛を乾かす。

乾かし終わって布団に入るといつものように抱き寄せてくれる。

「あみちゃんいい匂い。」

私の髪の毛を撫でながらそんなこと言うから急に恥ずかしくなる。
今日のナムジュンさんは何だか心臓に悪い。

「ねえねえ、たまには逆にしよ？」

逆？何を逆にするんだろ？寝る位置かな？

「いつも僕が抱きしめてるから、今日はあみちゃんが抱きしめて。」

今日のナムジュンさんはやっぱり変だ。