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【Jin side】
『私の前では無理してお兄ちゃんじゃなくていいんですよ?』
対面で抱きしめられただけでも心臓が落ち着かないのに、そのセリフは反則だ...
6人の兄となり、弟たちを守ると決めてから、ずーっと兄としてどうやって生きていくか考えてきた。
兄を辞めたいと思ったことはないけど、疲れたことがないかと聞かれたらそれはゼロじゃない。
あみちゃんはきっと1人でずっと頑張って来たから、長男の僕の気持ちを分かってくれるんだろうか。
甘えたくなる気持ちと恥ずかしい気持ちが胸いっぱいに広がってあみちゃんを見上げた。
『あれ、もしかして熱でも...』
恐ろしい子だよ、本当に。
大の大人がこれだけ密着しあってて突然赤面する時なんて、理由は1つしかないだろうに、熱だなんてこの子何言ってんだ。
これこそ、話にならないこと言わないで!だよ。
自分の魅力も、自分の可愛いさも、全くの無自覚ってわけか。
ねー、今回はちゃんと膝から下ろしてあげるけどさ、もう次はないよ?
こればっかりはお兄ちゃんでも諦められない時もありそうだよ。
「ねー、反則だよ。色々。これ以上はダメ!止められなくなるよ?」
なんのこと?みたいな顔して俺の膝から下りるあみちゃんが可愛過ぎて、止められなくなるよ?なんて言った自分を悔やんだ。
止められなくなるってか、止めたくなくなるよ。
今すぐにこのソファーに押し倒すことだって可能なんだから。
マンネラインなら自分に正直だからするんだろうか。
僕はお兄ちゃんだから今回だけは我慢する。
でも次は本当にないよ。僕だって男だから。
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JM(プロフ) - 最高です!すごくキュンキュンして夢中で読みました! (2022年12月24日 15時) (レス) @page38 id: 7f4b1843a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ai.love.fm.08@yahoo.ne.jp | 作成日時:2022年10月5日 21時