消えたキセキはバスケやめてバレーやってるんだってさ (ページ37)

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35話ページ37

次の日僕はいつもより少しだけ早く部活に来ていた

なんだかじっとしてられなくて、早めに準備を済ませサーブ練習を始めたのだ

シュッ、
きゅきゅっ
ﾄﾞﾊﾟｯ！！

ダンっ...。

何度も何度も観た及川さんのサーブ、高くボールを上げ走り込み強く踏み込む、そしていちばん高い場所から向こうに向かい叩き落とす。

サーブ自体は及川さんを完全に取り入れられたと思ってる。けど何かが違うのは確か。
威力、スピード、正確性、、
どこが違うのかが分からなくて僕は何本も何本もサーブを放つ

そうしてるうちに1時間ほど経っていたようで、及川さんを始めとするレギュラーメンバーの皆さんが顔を出した。

及川「おっ、茉白ちゃん早いねっ！」

岩泉「それにしてもすげー量のボールだな」

おはようございます。と声をかけてまたサーブをしようとボールをあげる。

国見「ちょ、茉白ストップ」

『え、なんで』

花巻「いやいや、これ片すのに割と時間かかるだろ」

あ、

『すいません、すぐ片して朝練始まる前までには綺麗にするんで』

松川「そーゆうことじゃないんだけど、まあいいか。俺らが拾うからとりあえず茉白、水分取って休め」

どうせ休憩もしてないだろ？そう言われ、いわれてみればそうかもしれないと気づいた。

『水分は取りますけど散らかしたの僕なので先輩方は拾わなくていいですよ』

僕が勝手に散らかしたのに来たばかりの先輩達に手伝わせるなんて愚行僕には出来ない

岩泉「いいって、人数いた方が早く片付くべ」

『すいません、先輩方の手を煩わせてしまって』

花巻「気にすんなってー！さっさと片してやろーぜー」

及川「そうだねっ！茉白ちゃんも遠慮する必要はないんだからね？先輩後輩以前に俺たちはチームメイトだよ？」

そういうものなのだろうか、いくらチームメイトだろうが先輩後輩であることは変わらないでは無いか

『、、はい。ありがとうございます？』

及川「ん！それでよろしい！」

よく読めない人達だと思いボールを拾いに向かった

国見「及川さんたちはあーゆー人たちだから、茉白も諦めて絆されちゃえば？」

金田一「ここはバスケする場じゃねえんだからもう少し気抜いてもいいんじゃね？？」

気を抜く、か。
僕は気付かぬうちに気を張っていたのか？？？

『よくわかんないけど、頑張る、ね？』

金田一「おう！やべ、先輩達にボール拾い任せっぱじゃねーか！急いで拾うぞ！」

チームメイトとしてのあるべき姿が余計分からなくなった僕だった