85話 ページ41
気づいたらもう日は沈みつつあった。
黒尾「やべ、もう暗くなってる」
鉄くんのその言葉で研磨が帰ったことに気づいた
『あ、紗夜さんから話あるって言われてるんだった、、』
黒尾「朝話してたやつか?」
うん。と答える私
黒尾「早く帰るか、母さん待ってそうだしな」
『そうだね!』
私がさっきちゃんと鉄くんに徹の件について話を聞かなかったことが後に盛大なすれ違いを引き起こすことになるとはこの時は微塵も思っていなかった。
ガチャ
黒尾「ただいま」
鉄くんに続いて私もただいまです、と言うとリビングの方からパタパタと紗夜さんがかけてきた。
紗夜「2人ともおかえりー!!もう待ちくたびれるところだったわよ!」
黒尾「あー、わりぃ、」
紗夜「んもう、ご飯冷めちゃうでしょ???早く手洗ってリビングいらっしゃいな」
黒尾「わかった、すぐ行くわ」
そう答えると満足そうにリビングに戻っていく紗夜さん。
黒尾「Aも早く手洗っちまえよ、」
洗い終わった鉄くんに声をかけられ私も手を洗いその後を追った
紗夜「ん、Aちゃんも来たわね!じゃあ食べちゃいましょうか、」
紗夜のその言葉でいただきますと言って私もご飯を頂く。
紗夜「そうだ、朝言ったことなんだけどね、Aちゃん1人で毎日暮らすのは大変なんじゃないかって思ってて、でも首突っ込みすぎるのもアレじゃない???だからね、考えたのよ」
紗夜「私に出来ることって考えるとあんまりないんだけどね?せめてご飯くらいは作ってあげられるかなって思ってさ、毎食っていうのは嫌かもしれないからお弁当くらいは作らせてくれないかな、??」
正直ビックリした。
いくら息子の彼女とはいえ、私の気持ちも考えた上でそんな提案をしてくれるなんて、、、
ホントにこの人はいい人だ、いやそんな言葉では形容できない、そう思った。
『すごく有難いし嬉しいんですけど、それだと紗夜さんの負担になってしまいませんか、?』
紗夜「私は全然平気よ、それに私がやりたくて提案してる事だもの!」
甘えてしまってもいいものなのか、と考えていたら
啓司「いいんじゃないか?紗夜はいつも作りすぎて俺と鉄郎の弁当溢れ返しちゃうし」
突然聞こえてきた声にびっくりしてそちらを見ると啓司さんがいつのまに帰ってきていたのか隣に立っていた。
黒尾「まあ、母さんにとって苦ではないとは思うから素直に甘えていいんじゃない?」
鉄くんにもそう言われた、なんか背中押された気分。
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作者名:まろん。 | 作成日時:2020年11月5日 16時