81話 ページ37
好きだから。と告げた夜久君の顔はなんだかスッキリしてた。
『わたしのこと、??』
夜久「うん。だからさ、ハッキリと振ってよ。オレ今ならケリつけられるからさ」
でも、もし気まずくなったりしたら、、
夜久「大丈夫。これからはマネージャーと部員。そんで仲のいいクラスメイトだ!」(にかっ
私の心を全て見透かしたかのようそう言われた。
『分かった、、。私は、鉄くんが好きなのでごめんなさい。』
夜久「おう。ありがとうな!」
ほんとにこれでイイのかな、とも思ったけど夜久君の顔を見てたらコレで良いんだろうなと漠然と思った。
夜久「授業終わるまであと30分もあるな〜、何しよっか笑」
あ、授業サボってんの忘れてた
『今更だけどサボってんの大丈夫かな、??』
夜久「大丈夫だろ、須藤、頭いいし。」
『夜久くんだって、良い方でしょ??』
夜久「まあ、悪くはない、な。」
そんなたわいのない会話が今の私には、心地よかった。
夜久「なあ、オレさ、須藤ともっと仲良くなりたい。何かあったら相談してほしいし、」
突然、夜久君がそんなこと言ってきた。
『でも、ウジウジしてるし、女々しいし鬱陶しいよ?多分。』
夜久「いいよ。オレはさ、リベロだからコートの中の奴らももちろんだけどベンチの奴らやマネージャーだって守って導きたい。」
すごいな。と思った。
私もリベロだしその考えが分からないわけではない。ただ私は守る仕事であって導く仕事ではないと思ってた。それはセッターの仕事だ。って。
リベロがボールを落とさないから、繋ぐからセッターは自信をもってスパイカーに道を開けてスパイカーはそれを信じて打ち込んで、点を取る。
そうやってバレーボールは繋がっている。
こんな当たり前のことを案外できていたりしない。
それを夜久くんは当たり前にできている。
この差か。私は夜久くんには敵わないや。
『うん。ありがとう。じゃあさ、私たち音駒を全国優勝へ導いて、私もできること全部する。』
夜久「おう。」
『たくさん、相談する。だから夜久くんもたくさん相談して』
夜久「だな!」
そうやって話してる内にあと15分くらいになってた。
夜久「そんでさ、研磨と山本が胸ぐら掴みあって喧嘩してる時によ、福永がバケツの水ぶっかけて、やりすぎドストエフスキーって言ったんだよ」
『なにそれ笑笑 福永くん最高なんだけd』
ガチャ!!
黒尾「あ、やっと見つけた!!」
え、鉄くん、何してるの?
『え、授業は、?』
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作者名:まろん。 | 作成日時:2020年11月5日 16時