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翌朝、スッキリと目が覚めて、勢いで制服に着替えた。
鏡で自分を見てみる。
大丈夫、どこも汚れてない。
自分にそう言い聞かせて、髪も整え、リビングに降りた。
「A！可愛いよ〜！」
すぐにハギョンお兄ちゃんが駆け寄ってきて抱き締められる。
眉を下げて、泣きそうになっているから思わず笑ってしまった。
そうするとお兄ちゃんはついに泣いてしまう。
私の肩に額を預けてスンスン泣くお兄ちゃんの背中を撫でてあげると、顔を上げて真っ赤な目ではにかんでくれた。
お母さんとお父さんも、そんな私達を見守りながら微笑んでいる。
大丈夫、私は一人じゃない。
また、自分に記憶させるように言い聞かせて、お兄ちゃんと二人で席に着いた。
「シガー！起きて〜」
案の定シガは起きてこなくて、全て支度を終えた後、シガの部屋へ突入した。
絶賛爆睡中のシガを思い切り揺すると、一回目を開けて、閉じて……
それからカッ！と今度はちゃんと見開いた。
私を凝視している。
「おはよう！学校行こう？」
「せ、制服……着れた？」
「着れたよ。もう大丈夫」
「良かった……良かったな……うぅ……」
まさかのお兄ちゃんと同じパターン。
布団に踞って、低い声で号泣する弟の腕を引っ張って何とか立たせ、大きい体を抱き締める。
「シガ、お姉ちゃん頑張るからね！」
「うっ、うっ……姉ちゃんだと、思ったことねぇし……」
やっぱり。
「可愛い弟のくせにー！おいてくよ！弟！」
「行くよ！待って！」
ゴシゴシ目元を拭って、堂々と私の前でパンツ一丁になって制服に着替えるシガを部屋に残し、キッチンでシガの為に作ったおにぎりとお弁当を持って玄関に向かった。
スニーカーを掃いて、ドタドタと階段から駆け降りて来たシガと二人で家を出た。
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作者名：サラン | 作成日時：2016年2月28日 14時
