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「テグナ……？」
おかしいな？拗ねたんじゃなかった？
首を傾げながら開くと、
『僕も会いたい』
そんな唐突な文字にドキッと心拍数が跳ね上がった。
面食らって何と返したらいいのか分からずに文字キーに指だけ添えて狼狽えていると、
『僕も好き』
「っ……」
心臓がギュって、
本当に掴まれたみたいにギュって……。
何でこんなに胸が苦しいの……？
堪らなくなって電話すると、
『A？』
直ぐに彼の声が鼓膜に響いて、
「てぐなぁ〜」
さっきの彼への暴言なんてすっかり忘れて、思わず甘えるような言い方になる私。
自分でもズルイって思う。
なのに、
『ん？どうしたの？』
いつも私を宥める時みたいな凄く優しい声で返してくれるテグンに、また″好き″が溢れ出す。
「さっきごめんね？」
素直に言ったら、電話の向こうでフッと空気が揺れた。
『いいよ。僕がもっと好きな言葉くれたから』
「好きな言葉？何？」
『″好き″って、入れてくれたでしょ？』
「え？何で分かったの！？見てたの！？」
『見てた。素直じゃないAがそのうちメッセージ流してくると思って』
……まじか。
なにそれ凄くない？
つーか行動バレすぎてる。
恥ずかしい。
『やる前電話したでしょ？』
「うん？うん」
『Aが見てると思いながらやってた』
「……うん」
『A、寂しいと思って』
だからやる前電話したの？
だからいつもの二人の時みたいに感じたんだ……
どうしよう……ジワジワくる……
『どうだった？上手く喋れてた？』
「うん。一人でも４０分いけるよ全然。
永久保存版にしたい」
『それは流石に恥ずかしいけど』
電話の向こうで苦笑するテグナ。
今彼がどんな表情なのかも想像出来て、もっと早く会いたくなってくる。
「アイスの実こっちにもあればいいのに……あと焼きプリンも」
『そうだね。あ〜、でも日本に来た時の僕の密かな楽しみだからやっぱ無くていい』
「えぇ〜？食べたい。テグナと同じの」
『僕はAが好きなのがいいよ。Aが好きなのを二人で半分こしよう？帰ったら』
「うん……太っちゃうしね」
照れ隠しでからかったけど、実は顔が熱い。
何でそう照れさせるかな？
もう……
会いたくなって困るんだってば……
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作者名：サラン | 作成日時：2017年7月4日 6時
