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あぁ〜、早く帰ってAの顔を見たい。
優しい声で労ってもらって、
撫でてもらって、
それから抱き締めてもらうんだ。
そしてまた彼女の温もりの中でBlack out。
……よく考えたらこれって、幸せな事じゃないか？
まぁ、もう少し時間的に余裕は欲しいけど。
ﾏﾈ「コーヒー買ってくか？」
「え？あ、あぁ、うん」
マネージャーの声にハッとして窓の外を見ればいつの間にかいつものスタバの路肩に停車していて、
ﾏﾈ「お前は待ってろ」
目を覚ます為に風に当たろうと一緒に降りようとしたら止められた。
「？」
ﾏﾈ「俺が言うのも何だけど、お前今日アレだぞ？……服が」
「あ？あ、あぁ……」
いつもなら睨むくらいするけど、今日は否定できないな。
ﾏﾈ「待ってろ。いつものやつでいいな？」
「うん」
そう言って運転席から出ていった彼を見送り、待っていると、暫くしてストローの刺さったコーヒーを２つ持って戻って来た。
「ありがとう」
ﾏﾈ「あぁ。お前、相当ヤバイんだな……」
「え？」
ヤバイ？何が？
ﾏﾈ「ちょっとスケジュール調整するか。
元々キツイとは思ってたんだけどな」
「え？」
僕が理解する前にまた車が走り出し、事務所に着く頃にやっと理解しだして、顔がニヤけるのを抑えるのに必死だった。
まさか僕の彼女のファッションセンスの無さのお陰で助けられる日が来るだなんて……
その日はスタイリストやメイクのヌナ達にも哀れに思われたらしく、散々な言われようだった。
『テグナ大丈夫？』
『やっぱりしんどかったんだね？』
いつもなら心配なんてしてくれないようなスタッフにまでそんな声を掛けられて、
お陰でちゃんと食事の時間を確保する事と、帰宅を早めて睡眠時間を摂れるようにしてもらえた。
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作者名：サラン | 作成日時：2017年7月4日 6時
