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「冷たくなんて……」
「してたもん!もういい!ジム行く!」
「えっ!?」
「ビナのお姉ちゃんが通ってるジム教えてもらったから」
「ジッ……や、止めといた方がいいよ!
そんな、ジムなんて……」
【ジム】
そこはむさ苦しい男達が煩悩という汗を流しておきながら、横目で女性のボディーラインと汗に濡れた肌を観察する所。
僕は違うけど。
そんな如何わしい所になんて行ったら、ギラついた男共にきっと厭らしい目で見られるに決まってる!
ダメダメダメ!絶対!
「デザートとか暫く我慢すればきっとすぐに元通りになるよ!僕がこの前までちょっと買って帰り過ぎちゃってたからさ。ね?」
「……やだ。行く。……テグナに嫌われたくないもん……」
「そっ!そんな事で嫌いになったりしないよ!」
「…………」
「本当に!只、抱っこ出来なくなっちゃったらさ……ね?」
もう必死。
汗までかいてきた。
「……でもジム行く」
「ダメだったら!!」
必死過ぎて、思わず大きな声が出てしまった。
自分でも驚いたけど、Aはもっと驚いて、ビクッとさせてしまった。
「ごめっ………はぁ……。ごめん」
上手くいかなくて、髪をガシガシ掻き乱す。
一旦深呼吸しながら彼女の手を握った。
「ジムなんて行って、他の男にAの事ジロジロ見られたくないんだよ。
だから行かないで欲しい」
素直に言うと、
「……分かった」
やっと納得してくれたAに安心した。
「炭水化物を減らしてみるのは?シガもそれで痩せたって前言ってたよ?」
「……うん。……テグナはやっぱり、太ってる子はイヤ?」
僕の彼女は自分に自信があるタイプじゃないから、そこばかり気になるみたいだ。
でも、僕に言わせれば……
「何バカな事言ってるの?
太ってても痩せてても、AはAでしょ?僕はどっちだって構わないよ。
どんなAでも好きだから、別に無理して痩せなくてもいい」
愚問過ぎる。
太ってたら太ってたで、抱き心地は最高。
ご飯を美味しそうにいっぱい食べるのを見てるのだって、凄く好きだ。
そもそも、そんなAを見たくて、僕がデザートやらを買って帰りすぎたせいでこうなってるんだから。
でも、だからこそ責任を感じるわけで、だからこそ彼女の知らない間に元の重さに戻そうと計画してたんだから。
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ERI(プロフ) - サランさん» 是非!宜しく御願いします (2016年10月10日 14時) (レス) id: 50277497f7 (このIDを非表示/違反報告)
サラン(プロフ) - ERIさん» ERIさんありがとうございます(>_<)そう言って頂けると、凄く嬉しくて励みになります!今後とも宜しくお願いします(*^^*) (2016年10月9日 22時) (レス) id: 6dcd7388fb (このIDを非表示/違反報告)
ERI(プロフ) - サランさん» お返事ありがとうございます!新しいの見ました!凄く面白いです!また次の更新期待してます! (2016年10月9日 15時) (レス) id: 50277497f7 (このIDを非表示/違反報告)
サラン(プロフ) - pubuさん» pubuさん、ありがとうございます!読んで頂き、更にコメントまで頂けて、恐悦至極です(>_<)これからも頑張るので、宜しくお願いします! (2016年10月9日 8時) (レス) id: 6dcd7388fb (このIDを非表示/違反報告)
pubu - 初めまして^ ^実は密かに拝見させていただいてました> <僕の彼女シリーズが大好きでいつも更新楽しみにしています♪これからも更新頑張ってください!応援してます! (2016年10月9日 0時) (レス) id: c5f36204de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サラン | 作成日時:2016年8月31日 0時