僕の彼女シリーズ 5

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何年か振りに会う親戚。

私が小学校四年の時、韓国に行く前にアメリカに行ってしまって、それから本当に数える程しか会っていない。



三歳年上の従兄のお兄ちゃんにも、久し振りに会う。




昔日本にいた頃は、その頃住んでいたマンションも隣同士で、毎日一緒にいた。

お互いに兄妹もいないから、もうずっとベッタリだった。


幼稚園でも小学校でも、内気な私がクラスの男子に虐められると、直ぐに現れて助けてくれた。


『俺が守ってやるからな』


そう言っていつも守ってくれて、凄く優しくしてくれた。



大好きだった。

きっと彼が私の初恋。






そう、テグンが嫌がったのは、お兄ちゃんが私の初恋だって知ってるから。


もうとっくの昔、テグンと出会う前の事だというのに、彼はお兄ちゃんの話題には凄く敏感に反応する。



二人は実際会ったことも無いけど、高校の頃私のお母さんがテグンに見せてしまったアルバムで、顔は知ってる。


そのアルバムには、それこそ私が産まれた時からの写真が入っていて、その頃から当然のようにずっと一緒に写っているお兄ちゃんに、彼は最初から眉を寄せていた。


極めつけは、幼稚園の私がお兄ちゃんとキスしてる写真。

それも唇に。


記憶なんて無いから不可抗力と言いたかったけど、余計火に油を注ぎそうだから言えなかった。



テグンは、自分が私の初恋で、ファーストキスの相手だと、当然のように思っていたみたい。


あの頃の彼の反応は今より分かりにくかったけど、今でもずっと根に持っているから、相当プライドが傷付いて、相当ショックだったんだと思う。


まぁ、そうだよね。

でもしょうがない。
出会う前だし。




だから私がお正月や冠婚葬祭で日本に帰る時は、必ず聞いてくる。


『従兄は来るの？』


って。





私達、もう立派な大人だし、17年も一緒にいるのに……


意外とねちっこくて執念深い。



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