3 ページ8
.
「…………」
私は、結局残されたままの布巾を呆然と見つめていたけど、いても立ってもいられなくなって……
「……テグナ？開けていい？」
寝室に閉じ籠もってしまった彼を追いかけていた。
「………」
「テグナ？」
ノックしても何の反応も返ってこない。
「テグナ〜、一緒にいようよ〜寂しいよ〜」
涙声のフリをして訴えると、ちょっとしたらドアが開いた。
「テグナ〜……っあ！？」
喜んだのも束の間、また直ぐにドアを閉めようとする。
そして目だけ見える角度で止めて、
「うそ。忘れないで」
また唐突に始まった彼のナゾナゾ。
でももう分かる。
「うん」
目だけしか見えないけど、彼が嬉しそうに目を細めたのが分かった。
「もっとちゃんとしたのは別で言うから。
その……プロ…………じゃないからね？」
「うん」
どこかホッとしたようなテグンが、やっとドアを開けて出て来てくれて、私はやっぱりその胸に抱き付いた。
二人ではにかみながら、手を繋いでリビングの、元の位置へ戻る。
でも結局、それから子供用品は照れすぎて見れなくなって、動物達のおもしろ動画を観てその後過ごした。
お昼はデリバリーを頼んで、夜は二人で夕御飯を作って……。
二人の穏やかで優しい一日。
それと、やっぱりドキドキさせられて……。
照れ屋なのに一生懸命私に愛を伝えてくれる彼に、また幸せにしてもらった一日でした。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 124人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サラン(プロフ) - なっつみーさん» なっつみーさんありがとうございます！(*^^*)感想いただけるととても励みになります！きゅんきゅんしてもらえてありがたいです〜(>_<)これからも頑張りますね！ (2016年6月4日 7時) (
レス) id: 6dcd7388fb (このIDを非表示/違反報告)
なっつみー(プロフ) - いつも更新を楽しみにしています。朝からきゅんきゅんです！これからも頑張ってください！ (2016年6月4日 6時) (レス) id: 3fffeea110 (このIDを非表示/違反報告)
サラン(プロフ) - hanaさん» hanaさん、ありがとうございます(*^^*)感想頂けて嬉しいです！励みになります(>_<)これからも妄想の端くれを拙い文章で表現出来るように頑張りますね！ (2016年5月23日 13時) (レス) id: 6dcd7388fb (このIDを非表示/違反報告)
hana(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます。ほっこりカップルで癒されます！ほんと女の子は分からないな〜て、思いつつも好きが止まらない感じ、妄想しまくっちゃいます。笑これからも楽しみにしてます！ (2016年5月22日 16時) (レス) id: de9204c906 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サラン | 作成日時：2016年4月27日 0時
