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海「ほら〜！ほんとに送っちゃうよ！？」
海人のスマホには"今日空いてたらご飯行こ！"
なんて、甘〜いお誘いの言葉が。
ニヤニヤしてる海人の指先は、スマホの飛行機マーク
まであと2cmほど。
海「はいはい。あと5秒ね。
………………5………4………3………2………」
紫「……あー！！もう！わかった！！！」
海 & 紫「…………あ、……………」
俺が海人のスマホを取り上げると同時に、
残り2cmまで迫っていた海人の指が振動でスマホに
触れてしまった。
海人のスマホには、間違いなくAへの
お誘いメッセージが。
紫「……………なにやってんだよ！！」
海「いやいやいやいや！俺のせいじゃないって！」
紫「ほら！送信取り消し！！！早く！！」
海「…………いや、気まずくない？」
紫「……は？」
海「あっちだって、なんで取消したんだろ〜って
思うじゃん？」
紫「だからなんだよ」
海「…………俺今日行ってくるわ！」
紫「…………………は？」
海「Aちゃんとご飯、行ってくる！」
こいつ、何言ってんだ。
さっきまで俺に誘え誘えうるさかったくせに。
どーすんだよ、これでAの予定が空いてたら。
ほんとに海人と2人で行く事になっちゃうかも、
紫「………俺も行く」
海「だと思った」
その場で咄嗟に出た言葉だった。
Aと海人が2人きりでご飯なんて、考えただけで
脳内爆発しそうだし、ただでさえ、独占欲の強い俺が
好きな相手と違うやつがご飯なんて許せるはずが
なくて。
だって、夜に男女が2人でご飯なんて俺にとっちゃ
もうそういうことでしかなくて。
想像でこんなこと考えてる自分がキモいけど、
何もいわずに海人と行かせるよりはいいかなって
思ってみたりした。
頭のなかで色んな思考がぐるぐる回るけど、
もとはいえば海人がこんなことしなければ
良かった話で。
めんどくさいことしてくれたなって感じ。
どうせなら海人なしの2人きりが良かったのに。
海「…………俺途中で抜けるからさ」
紫「え、？」
海「明日朝はやいの！だから途中で抜ける
その後は2人で楽しんで〜」
ああ。前言撤回。
海人、やっぱお前神様だわ。唯我独尊�盒桐諭�
Aと2人きりなんて俺にとっては幸せで
しかない。
海「あとでたっかいご飯奢ってね」
紫「全然いいよ、なんでも奢ってあげる」
海「いや人格変わりすぎて怖いんだけど」
海人、ナイス！
〜
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作者名：憂流。 | 作成日時：2023年4月9日 14時
