Step7 ページ8
パイプ椅子に腰を下ろす。その軋む音すら気にしてしまうほどの、荘厳な空気感。
「学園長祝辞」
式は円滑に進み、学園長先生の式辞。
学園長先生って、どんな人だろう。気になったけど、壇上に上がるまでは私の座っている位置から顔は見えない。
しかし、その人が壇上に立った時、ほんの僅か、一瞬だけど……会場の後方と前方の――つまりは、新入生とその保護者が座っている辺り――から、騒めきのような雰囲気が漂った。
「あらためまして、アイディールスクール学園長の、
柔らかくその女性は微笑む。
学園長って、あの秋元もみじさんなの……⁉︎
「秋元もみじ」。二十数年前まで活動していた元大人気アイドル。たしか私のお母さんもファンだったはず。きっと今頃、心の中で黄色い歓声をあげてるんだろうな。
もちろんそんなにも人気を博したのには理由がある。彼女は、史上初めて、一度のステージで四回スペシャルアピールを決めたアイドル——つまり最初のレジェンドアイドルだ。
それがまさか、アイドル養成学校を開いていただなんて。
「ここに至るまでに、大変な努力を積み重ねてきたことと存じます。皆さんには、厳しい試練を乗り越えて、このアイディールスクールに入学してきたという誇りを持っていただきたいと思います」
……元レジェンドアイドルの言葉は、やっぱり、重みが違う。
私たちを歓迎する言葉にも、また、この学校で送る学校生活の素晴らしさを伝える言葉にも、その言葉の全てに、心の深いところにのしかかる「重さ」があった。
トップアイドルになる。みんなその覚悟を持った仲間であり、そしてライバル。
ビリビリと、心が震える。
入学早々、決意を試されているような祝辞が終わると、ステージの上ではせかせかと片付けが行われた。
演台があちらへ行き、花瓶がそちらへ行き……という光景に、私は目をぱちくりさせていた。
この後にまだ何かあるのかな。わくわくしながらその時を待っていると、答えはマイクから告げられた。
「続いて、生徒を代表致しまして、中等部三年、白月 音香による新入生歓迎ライブです」
瞬間、ステージ上がイリュージョンステージに変わっていた。
音香さん……いや、「白月先輩」がステージ上に姿を現す。歓声の代わりの拍手が、爆発的に巻き起こる。私も夢中で手を打ち続けた。
憧れの人のライブが、こんな近くで見られるなんて！
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吹雪朱雪(プロフ) - 銀木犀さん» ですね！ (2022年3月12日 22時) (
レス) id: a6664ce86f (このIDを非表示/違反報告)
銀木犀 - 吹雪朱雪さん» ありがとうございます‼︎ 私も高校受験だったので吹雪朱雪さんとは同い年ですね…！お互い春休み自由を謳歌しましょう‼︎ (2022年3月12日 22時) (レス) id: 25f4b581e3 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪朱雪(プロフ) - おめでとうございます！受験ってことは、高校か大学ですかな？僕は高校を合格したので、もしかしたら同い年かも… (2022年3月12日 21時) (レス) @page36 id: a6664ce86f (このIDを非表示/違反報告)
銀木犀 - ななふしさん» ｳﾜｰｰｰｯｯ応援ありがとうございます‼︎ こんな時間に占ツク見てる時点で勉強してないのバレバレですがいただいたコメント見てやる気が出ました…！受験が終わったらめちゃめちゃ更新するのでもうしばらくお待ちください…‼︎ (2022年2月27日 0時) (レス) @page36 id: cb1096e7b3 (このIDを非表示/違反報告)
ななふし - どうか勉強のほど頑張ってください…‼︎また更新されるのを楽しみにしています‼︎ (2022年2月23日 16時) (レス) @page36 id: 1a1d3d8eb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：銀木犀 | 作成日時：2019年11月10日 13時
