Step33 ページ34
「プレミアムレアドレス⁉︎」
二人の声が重なった。
「あたしたちが？ プレミアムレアドレスを？ 千叶、それ本気で言ってるの⁉︎」
「本気だよ」
信じられない、というような顔をするなおちゃんに、私はちょっとドヤ顔で答える。
プレミアムレアドレスは、その名の通りとってもプレミアムなドレスで、そのブランドの象徴とも言えるドレスだ。アイドルの魅力を最大限に引き出してくれるとも言われるし、デザイナーさんもその分魂を込めてドレスを作る。
故に、簡単に手に入るようなドレスではない。
ブランドのミューズにでもなれたら、また話は別だけど……。
「私たちと先輩の間には、どれだけ頑張っても埋められない差がある。だから、その差をちょっとでも埋めるためにできることは、私、なんでもしたいんだ」
無謀かな、と思わないこともなかった。
でも、ほんのちょっとでも可能性があるなら、それに賭けてみたい。
「……それだけ、このオーディションで千叶は勝ちたいんだね。うん、ロックな魂を感じた！ やってみよう！」
「ミチルも乗ったよ！ 大好きなChuChu Signのプレミアムレアドレス、ミチルも着てみたい！」
「二人とも、ありがとう。一緒にプレミアムレアドレスを手に入れようね」
無謀なこと、だったとしても。
一緒に体当たりでぶつかってくれる仲間がいることが、何よりも嬉しかった。
「……ちなみに、さ。千叶はその、プレミアムレアドレスがどうやったら手に入るか、知ってるの？」
「……あ」
全くの盲点だった。
そうだよ、考えなしに体当たりしたってそれじゃ意味ないじゃん。
アツい誓いを交わした、あのほんの数秒前の「なんだってできる感」が早くも失われかけている。
「そんなの、直談判一択に決まってるよ！ ってことで、レッツゴー！」
「ちょ、ミチルちゃん⁉︎ どこ行くの⁉︎」
ミチルちゃんを追って着いた先は、学園長室。
アイカツフォンやスクールドレスを受け取りに来た時以来だ。
重厚な扉はあの時と同じく、厳粛な空気を廊下にまで溢れさせている。
「ほ、本当に直談判で」
コンコンコン！ 私の言葉を遮って、不自然なまでに小気味良いノック音が響いた。
「えええぇぇ……」
「千叶。諦めな」
元気よくクラスと名前を言うミチルちゃんに、私となおちゃんも続く。
どうぞ、という声を合図に、重々しい空気の中に足を踏み入れた。
Step34→←Step32 第5章「サマーライブは波瀾万丈⁉︎」
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吹雪朱雪(プロフ) - 銀木犀さん» ですね！ (2022年3月12日 22時) (
レス) id: a6664ce86f (このIDを非表示/違反報告)
銀木犀 - 吹雪朱雪さん» ありがとうございます‼︎ 私も高校受験だったので吹雪朱雪さんとは同い年ですね…！お互い春休み自由を謳歌しましょう‼︎ (2022年3月12日 22時) (レス) id: 25f4b581e3 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪朱雪(プロフ) - おめでとうございます！受験ってことは、高校か大学ですかな？僕は高校を合格したので、もしかしたら同い年かも… (2022年3月12日 21時) (レス) @page36 id: a6664ce86f (このIDを非表示/違反報告)
銀木犀 - ななふしさん» ｳﾜｰｰｰｯｯ応援ありがとうございます‼︎ こんな時間に占ツク見てる時点で勉強してないのバレバレですがいただいたコメント見てやる気が出ました…！受験が終わったらめちゃめちゃ更新するのでもうしばらくお待ちください…‼︎ (2022年2月27日 0時) (レス) @page36 id: cb1096e7b3 (このIDを非表示/違反報告)
ななふし - どうか勉強のほど頑張ってください…‼︎また更新されるのを楽しみにしています‼︎ (2022年2月23日 16時) (レス) @page36 id: 1a1d3d8eb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：銀木犀 | 作成日時：2019年11月10日 13時
