夢と現実(ルーハンside) ページ48
誰かが俺のおでこに
手を当てていた。
その手に触れば、見覚えのある感覚。
Aの手に似ていた。
その手が離れそうになって
俺は「行くな」とその手を掴んだ。
目を開ければAがいて
「どこにも行くな」とその手をぎゅっと握った。
そしたらAは
「大丈夫、どこにも、行かないよ。
ここにいるから、ちゃんと」と
俺の手を握り返した。
なんて夢を見てるんだろう。
忘れたいのに、夢にまで出てくるなんて。
どこまで俺を苦しめるんだろう？
それでも、夢であっても、Aに会えたことが嬉しくて、覚めないでほしいとまた目を瞑った。
美味しそうな匂いがして
目が覚めた。
手を見れば、あの手はなくて
やっぱり夢だったんだと実感した。
ふと、いい匂いのする方へ
目を向ければ見覚えのある姿に息を飲んだ。
「ちょ、ちょっと待っててね。
お粥作ってるから…」
それはAの姿だった。
なんで、俺の家に、
そう思ったけど、これはきっと夢だと悟った。
さっきの夢の続きを見てるんだ。
匂いまで伴うなんて不思議な夢もあるもんだと思った。
そしたらAがお粥を運んできて
「ルーハン、食べれる？」と聞いてきた。
夢なんだから、食べれるわけないだろ
と夢の中のAにキレた。
ルハ:「なんでここにいんの？
不法侵入者」
そう言うとAは傷ついた顔をした。
リアルだなーなんて、もう一度
「ファランにかけたつもりだったんだけど」
そう言うと今度は大粒の涙が
目に浮かんでた。
これは本当に夢なのか？
するとAの目から涙がボロボロと
こぼれ始めた。
俺の手に落ちたその涙は冷たかった。
夢じゃ、ない？
その涙を少し舐めるとしょっぱくて
これは、現実なんだとやっと理解した。
よく分からないけど、Aが俺の目の前にいて泣いている。
ルハ:「なんで、お前が泣くんだよ…」
すると
「よかったっ、生きててっ………」
とAは笑った。
そんな簡単に逝くわけないだろ、バカ。
大袈裟に俺を心配する
Aにぐっと愛しさがこみ上げた。
もう現実だって、夢だって
どっちだっていい
Aが会いにきてくれるなら
何度だって死にかけたいと思った。
くそ、好きだ…
Aを前にすると揺らぐ決意
バカな奴(ルーハンside)→←責任と利用(ルーハンside)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2132人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kyung-soolove(プロフ) - 久しぶりに見たら、9が更新されていたけどパスワードがかかって見れないんですけど、どうしたらいいですか？(^◇^;) (2014年12月7日 10時) (
レス) id: 3e8c6e3078 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - tanaさんが作る作品がすごくだいすきです！何回読んでも感動します！受験勉強わ大変ですけどがんばってください！応援しています◎ (2014年12月7日 1時) (レス) id: d0215562f9 (このIDを非表示/違反報告)
ソヒョン(プロフ) - tenaさんが戻ってくるまでまた１から見ます！そのくらい面白い作品なので首を長くして待っています！受験ファイティン！！ (2014年12月3日 14時) (レス) id: 135ce1d3d7 (このIDを非表示/違反報告)
青髪少女(プロフ) - Tenaさんの小説をいつも読んでるんですけど話が切なすぎて自然に涙が出てきます。Tenaさんの小説の更新まっています (2014年11月25日 22時) (レス) id: c842aa2106 (このIDを非表示/違反報告)
なお - ひさびさに覗いたら続きが(*ﾟvﾟ*)嬉しいです！主人公頑張るのかどうなのか！！なにかアクションはあるのか…>_<…受験勉強大変だと思います…>_<…ファイティンです！ (2014年11月5日 1時) (レス) id: 84b0b590e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：tena
| 作成日時：2014年8月15日 21時
