夜の二人(ルーハンside) ページ45
ファランが手を繋いできた。
それが今では当たり前になっていた。
ファランの恐怖症を治すためでもあるけど
俺はきっとその手を
あいつの手と重ねてる。
それは最低なことだと思うけど
ほんの少しだけ気が楽になるんだ。
本当にファランを必要としてるのは
俺の方なのかもしれない。
ルハ:「今日は家にちゃんと帰れよ？」
ファ:「嫌、まだ帰りたくない」
はぁ、と俺はため息をついた。
昨日からファランは
俺の家に泊まっている。
親と喧嘩したらしい。
行くところがないからと言って
俺の家に来た。
昔付き合っていた時もファランはよく親と喧嘩をして、俺の家に度々来ていたからあまり抵抗はなかった。
だからって何かするわけじゃない。
ベッドはファランにあげて
俺はソファで寝るようにしていた。
ルハ:「いい加減、仲直りしてくれないと
俺の首が痛い」
ファ:「あははっ、じゃあ
一緒にベッドに寝れば問題ないじゃん」
ルハ:「は？」
ファランの言葉に呆気に取られる。
ファ:「前はよく一緒に寝てくれたでしょ？」
そう言うファランの目は
悲しそうに揺れた。
でも、
ルハ:「昔と、今はもう違う。
前の俺達じゃない…」
俺はファランのことをもう一度好きにはなれない…
ファ:「前みたいには……戻れないの…?」
それ以上に俺は
あいつのことを好きになってしまったから…
ルハ:「俺がファランと一緒にいるのは
トラウマを克服するまでだから…ごめん」
ファランと付き合うとしたら
それはきっとファランを利用する時だろう。
ファ:「そう、だよね……
私の方こそ、わがまま言ってごめんね…」
＿＿____________________
夜、ふと目を覚ますと
俺のベッドにファランはいなかった。
心配になってベランダに行くと
彼女は空を見上げて泣いていた。
ルハ:「どうした？」
そう声をかければ、振り向いたファランが
俺に抱きついてきた。
驚いて肩が少し上がった俺。
ファ:「怖い、夢を、見たのっ…
あの時のっ、…」
彼女の体は小刻みに震えていて
あの時というのはすぐにピンときた。
彼女の夢に現れるほどに
今でもそれが彼女を苦しめてるんだ。
俺が思っている以上に彼女は
その恐怖が染み付いてるんだと初めて気づいた。
俺は、自分の腕をそっと
彼女に回した。
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kyung-soolove(プロフ) - 久しぶりに見たら、9が更新されていたけどパスワードがかかって見れないんですけど、どうしたらいいですか？(^◇^;) (2014年12月7日 10時) (
レス) id: 3e8c6e3078 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - tanaさんが作る作品がすごくだいすきです！何回読んでも感動します！受験勉強わ大変ですけどがんばってください！応援しています◎ (2014年12月7日 1時) (レス) id: d0215562f9 (このIDを非表示/違反報告)
ソヒョン(プロフ) - tenaさんが戻ってくるまでまた１から見ます！そのくらい面白い作品なので首を長くして待っています！受験ファイティン！！ (2014年12月3日 14時) (レス) id: 135ce1d3d7 (このIDを非表示/違反報告)
青髪少女(プロフ) - Tenaさんの小説をいつも読んでるんですけど話が切なすぎて自然に涙が出てきます。Tenaさんの小説の更新まっています (2014年11月25日 22時) (レス) id: c842aa2106 (このIDを非表示/違反報告)
なお - ひさびさに覗いたら続きが(*ﾟvﾟ*)嬉しいです！主人公頑張るのかどうなのか！！なにかアクションはあるのか…>_<…受験勉強大変だと思います…>_<…ファイティンです！ (2014年11月5日 1時) (レス) id: 84b0b590e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tena
| 作成日時：2014年8月15日 21時
