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152.贈り物 ページ2

 杏寿郎さんたちが出かけた後


 私と千寿郎くんは百人一首の札を片付けていた。


「あっ!そうだ!

 Aさん、もうすぐ兄上の誕生日です!

 当日は兄上の大好きな料理を用意しようと思うのですが

 Aさんも一緒に作ってくれますか?」



「え!?そうなの!?

 もちろん、一緒に作りますよ!


 そういえば誕生日とか聞き出せていなかったなあ。」



 千寿郎くんは私に優しく微笑みかける。


「兄上の誕生日は5月10日ですよ。

 人の誕生日とかって、

 意外と聞くタイミングがないものです。

 だから、そんなに落ち込まないでください。

 当日は一緒にお祝いしましょう!」


「千寿郎くん、教えてくれてありがとう。

 お料理頑張りましょうね!」


「はい!

 そうだ!Aさんの誕生日はいつなのですか?」


 私の…誕生日??


 いつだったっけ…


「…うっ」


 まただ、何かを思い出そうとすると

 頭の奥の方が突然痛くなる。


「…Aさん!?大丈夫ですか!?」


「…ごめんね。大丈夫。」


 千寿郎くんが背中を優しくさすってくれる。


「…ごめんなさい。

 僕が過去を思い出すようなことを聞いたからですね。」


「ううん。違うの。大丈夫だから自分を責めないで。」


 
 千寿郎くんは目に涙を溜めている。


 私はそっと涙を拭って、


 千寿郎くんが安心するように笑いかける。



「さあ、昼餉の準備をしましょうか。」



「はい!」



 杏寿郎さんの誕生日か…


 何か贈り物を贈ろうかなあ。


 杏寿郎さんは何が欲しいだろうか。


 私は昼餉の準備をしながら、


 頭の中ではそのことでいっぱいだった。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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狐姫(プロフ) - 衣世さん» 苦しいですね…。書いていても辛いです泣 叫んじゃってください〜!! (2021年11月3日 19時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
衣世(プロフ) - 更新ありがとうございます!杏寿郎ーー!!切ない、苦しいですね(ToT)うあぁぁぁ(TдT)叫ばずにはいられません泣 (2021年11月3日 18時) (レス) id: 1ea4fe96cf (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - akiomiさん» はじめまして。コメント嬉しいです!ありがとうございます。溶けてしまいたいですね…笑 応援ありがとうございます!引き続きお楽しみくださいませ! (2021年11月3日 12時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
akiomi(プロフ) - 初めまして。切なくてどうしようもない気持ちになり、コメントしてしまいました!雪になって、私も溶けてしまいたい笑 続きも楽しみにしております。これからも応援しています! (2021年11月3日 11時) (レス) @page45 id: 15912deccb (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - ろろろーさん» はじめまして。コメントありがとうございます!胸を締め付けるようなお話ばかりで申し訳ないです。嬉しいお言葉、ありがとうございます!更新、頑張りますね! (2021年11月3日 10時) (レス) @page45 id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狐姫 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/kohime_yume  
作成日時:2021年10月23日 12時

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