しょっぱい、あまい。 ( 赤 )

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キーンコーンカーンコーン









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5時間目が終わるチャイムが鳴って。




結局、

私も 安田くん も、丸々1時間、授業をサボってしまった。



悪いことしたな、

安田くん までサボらせるなんて。








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安「教室、戻れる？」


「んー、ごめん、次もサボるね」


安「そっか、」


「安田くん は戻って？じゃないと、私が困る」


安「困られるんは、ちょっとなあ…わかった、戻るな？」


「うん、私の分までガンバ」







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私がああ言わないと、

きっと6時間目も一緒にサボってくれたんだろうな。





あーあ

なんで 安田くん を好きにならなかったんだ

やってらんねーまじで。

自分、見る目無さすぎ





なんて、むしゃくしゃして。






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安田くん がプレゼントしてくれた

卵焼き をひたすら食べる。







本当に美味しい

これ、砂糖だけじゃないのかな？

なんか、ふわふわしてる。






はあ、

こんな時でも

食がすすむって、すごいな自分

我ながら、尊敬するわ








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黙々と食べ勧めた結果、

卵焼き も残り一切れになって






どうせ最後なら

一個丸々食べて

口いっぱいに 卵焼き を詰めこもう！





なんでか知らないけど

自分ルールでそう決めて、

箸でキレイに 卵焼き を掴み

口にホールドインしようとしたその時、








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ガラガラッ








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それはそれは

雑に乱暴に荒々しく

大きな音を立てて

保健室のドアが開いて。









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やべ、

変人サボリ魔 丸山 先生かも

こんな時に？

私が 卵焼き を食している時に？

普通、病人が 卵焼き なんて食べないよな…

こんなところ見られたら

教室に連行されるかもしれない…

そう思って

一瞬で、卵焼き を慌てて口に詰め込む。









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そして、

そのまま

扉の方に目を向けると








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「は？」









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口を大きくあんぐり開けた、

今、1番会いたくない人が立っていた。









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え、そのリアクション私のなんですけど。









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