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🖤side
楽屋に迎えに行ったときから、阿部ちゃんの体調が良くないことは気付いていた。顔色が悪い。水を飲むペースがはやい。天井のライトを眩しそうに帽子で遮っている。
「今日もがんばろーね」
先生が来て位置につくと、隣に立つ阿部ちゃんが余計に具合悪そうに見えて、考えるより先に口が動いた。ちょっと引き攣ったように笑う阿部ちゃんはやっぱり、おかしい。薬は飲んだと言っていたけれど、どうも嫌な予感がした。
先生の休憩の合図でタオルとペットボトルを鷲掴む。今日は熱が入っていつもよりもスパルタだった気がする。床に足を投げ出して汗を拭いていたら、まだ踊っている阿部ちゃんの姿が見えた。踊っている、けど、ふらついている。鏡越しに顔を見れば泣きそうな目をしていて、これ以上見たくなくて声をかけた。
「阿部ちゃん、ストップ」
片手は目元に、片手は肩に。意図せず後ろから抱きしめるような体勢になったのは少し恥ずかしい。異変に気付いた佐久間くんがビニール袋と水のボトルを持ってきた。座らせたらすぐに吐いちゃったけど、予想に反して嘔吐物は液体だけで薬を飲むために食べるべき固形物は見当たらなかった。
「マネに連絡したらすぐ車出してくれるって言ってるから帰らせよ。阿部ちゃんの荷物はふっかが纏めてるし、先生には照が言ってくれてる。阿部ちゃんが移動できそうなタイミングで外連れてこう」
佐久間くんが阿部ちゃんに響かないように小さい声で指示してくれて、俺はその通りに動く。いつもはただの明るい人だけどいざというときは頼りになる年上なんだよなって思い知らされる。
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素の8LOOMY - とてもおもしろかったです。自分の好きなおはなしでした。 (2023年4月11日 6時) (
レス) @page5 id: 14906cc816 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーちゃん - 最高なお話でした！続きがとても楽しみです！作者さんのペースでいいので、また続きが見れたらいいなと思います😊 (2023年3月30日 10時) (レス) @page8 id: 56981ce0bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結錵 | 作成日時：2023年3月1日 19時
