💚×頭痛 with🖤 ページ1
💚side
早朝から仕事を複数こなし、夕方。傾いた陽を前に、ズキズキとした痛みを感じていた。原因は分かっている。眩しすぎる照明、至近距離で見続けたモニター。休憩時間には振り入れよりも大人しくしているべきだったな、と反省する。夜までグループでのダンスレッスンだからと張り切りすぎた。
(……ダサいなぁ、俺)
鞄に入れっぱなしだった鎮痛剤を水で流し込む。冬場の楽屋に放置していたペットボトルはとても冷たくて、ライトで火照った体にしみこんだ。
『阿部ちゃん今Bスタいる？』
スマホが震える。反射的に開いた画面の眩しさに顔を顰めた。めめからの連絡を見て、そういえば同じ局での仕事があったはずだと思い出す。『いるよ』と打った三文字に何故か居心地の悪さを感じて、続けて『めめは地下Aだっけ？』と送ってみた。
『そう』
『この後各自で移動だったけど一緒に行けないかなって』
『タクってワリカン』
連投されるメッセージに目が追いつかない。やっと『いいよ』と三文字打てばすぐに既読がついた。
『こっちもう準備できてるからそっちまで行く』
俺も後は着替えとかだけだから、と文字を打つ手が止まる。まだ薬は効いていない。人の変化に敏感なめめには俺の誤魔化しなんて通用しないし、おそらく顔を合わせただけですぐにバレるだろう。隠すつもりはないけど、わざわざ伝えることでもない。でもやっぱり薬が効いてからの方がいいのかな。
『タイミング悪かったら待ってるから準備できたら教えて』
返事に迷っていたらこの連絡。同時にこれまで幾度となく伝えられた「何かあったら頼ってね」という声を思い出す。抜けているけれど頼れるところもある格好良い彼には、伝えてみてもいいかもしれない。薬は飲んだとはいえ不調を抱えたままダンスレッスンを乗り切れる自信は正直ない。めめを共犯者にしてしまうのもいいかもしれない。
『あと着替えだけだから大丈夫。Bスタ近くの楽屋だから迎えに来て』
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素の8LOOMY - とてもおもしろかったです。自分の好きなおはなしでした。 (2023年4月11日 6時) (
レス) @page5 id: 14906cc816 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーちゃん - 最高なお話でした！続きがとても楽しみです！作者さんのペースでいいので、また続きが見れたらいいなと思います😊 (2023年3月30日 10時) (レス) @page8 id: 56981ce0bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結錵 | 作成日時：2023年3月1日 19時
